...見送りし仕事の山や年の暮十二月十四日 七宝会...
高浜虚子 「五百五十句」
...まだ家を持つたばかりの年の暮れに...
竹久夢二 「砂がき」
...男は国へ掃ってまず番頭を呼び、お金がもうこの家に無いというけれども、それは間違い、必ずそのような軽はずみの事を言ってはならぬ、暗闇(くらやみ)に鬼と言われた万屋の財産が、一年か二年でぐらつく事はない、お前は何も知らぬ、きょうから、わしが帳場に坐る、まあ、見ているがよい、と言って、ただちに店のつくりを改造して両替屋を営み、何もかも自分ひとりで夜も眠らず奔走すれば、さすがに万屋の信用は世間に重く、いまは一文無しとも知らず安心してここに金銀をあずける者が多く、あずかった金銀は右から左へ流用して、四方八方に手をまわし、内証を見すかされる事なく次第に大きい取引きをはじめて、三年後には、表むきだけではあるがとにかく、むかしの万屋の身代と変らぬくらいの勢いを取りもどし、来年こそは上方へのぼって、あの不人情の廓の者たちを思うさま恥ずかしめて無念をはらしてやりたいといさみ立って、その年の暮、取引きの支払いを首尾よく全部すませて、あとには一文の金も残らぬが、ここがかしこい商人の腕さ、商人は表向きの信用が第一、右から左と埒(らち)をあけて、内蔵はからっぽでも、この年の瀬さえしっぽを出さずに、やりくりをすませば、また来年から金銀のあずけ入れが呼ばなくってもさきを争って殺到します、長者とはこんなやりくりの上手な男の事です、と女房と番頭を前にして得意満面で言って、正月の飾り物を一つ三文で売りに来れば、そんな安い飾り物は小店に売りに行くものだよ、家を間違ったか、と大笑いして追い帰して、三文はおろか、わが家には現金一文も無いのをいまさらの如く思い知って内心ぞっとして、早く除夜の鐘が、と待つ間ほどなく、ごうん、と除夜の鐘、万金の重みで鳴り響き、思わずにっこりえびす顔になり、さあ、これでよし、女房、来年はまた上方へ連れて行くぞ、この二、三年、お前にも肩身の狭い思いをさせたが、どうだい、男の働きを見たか、惚(ほ)れ直せ、下戸(げこ)の建てたる蔵は無いと唄にもあるが、ま、心祝いに一ぱいやろうか、と除夜の鐘を聞きながら、ほっとして女房に酒の支度を言いつけた時、「ごめん...
太宰治 「新釈諸国噺」
...木村は、去年の暮に、家から二百円持ち出して、横浜、熱海(あたみ)と遊びまわり、お金を使い果してから、ぼんやり僕の家へやって来たので、僕は木村の家へ、すぐに電話をかけて知らせてやった...
太宰治 「正義と微笑」
...日露戦争の終った年の暮...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...「この蚊がなくなれば年の暮だろう...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...「お政は打ち明けてお寿のせいとは言やしませんが、去年の暮には、大さらいの晩、危うく水銀(みずかね)を呑まされるところを、弟子の浜名屋又次郎(はまなやまたじろう)さんに助けられ、今年の夏は涼み船から突き落されたのを、船頭に引上げられたと言いますぜ」「なるほど、そいつは物騒だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お絹の里が商売の手違いから去年の暮を越し兼ねているのを見て...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...保険は去年の暮に...
羽志主水 「越後獅子」
...年の暮近し世間は何と無(なく)ざわめきて今日はいぬの日...
長谷川時雨 「うづみ火」
...去年の暮春赴いた折も今年の早夏杖曳いた砌りも...
正岡容 「下谷練塀小路」
...一九三〇年の暮にソヴェト同盟から帰って来て...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)」
...その前の年の暮にもしたように...
宮本百合子 「ある回想から」
...創立は年の二月なりしが早やその年の暮には車三十輛を以て配達するに至りぬ...
村井弦斎 「食道楽」
...年の暮に始て粕屋郡(かすやごほり)名島の城に入つた...
森鴎外 「栗山大膳」
...(この渡島は当時教育部長の山口泉氏の招きによる)これは昭和十三年の暮であった...
柳宗悦 「四十年の回想」
...その前の年の暮にチョットした用事で大阪へ行くと...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...(昭和二十三年一月)昭和三年の暮れに京都で開かれたシナ学会大会において武内博士は『論語』の原典批判に関し非常に卓抜な講演をせられた...
和辻哲郎 「孔子」
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