...去年の暮で丁度今日のやうなどしや降りの日でしたつけ...
薄田泣菫 「茶話」
...五年十年の暮しにまさることがある...
太宰治 「道化の華」
...あれは昭和十六年の暮であったか...
太宰治 「未帰還の友に」
...これは神明町の下駄屋の婆さんが其の前年の暮...
田中貢太郎 「終電車に乗る妖婆」
...それよりも去年の暮...
田中英光 「オリンポスの果実」
...西南戦争に出征していた父が戦乱平定ののち家に帰ったその年の暮れに私が生まれた...
寺田寅彦 「蓄音機」
...ここに述べるのは昨年の暮北米での話である...
寺田寅彦 「話の種」
...明治四十二年の暮には南ドイツからウィーンを見物してヴェニスに泊ったのがちょうどクリスマスであった...
寺田寅彦 「二つの正月」
...「今年の暮」という鉄の扉も...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...昭和二十一年の暮に...
中谷宇吉郎 「雪今昔物語」
...引越して來たのは去年の暮...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...去年の暮に少佐になったよ...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...年の暮は、私たちの家でお客をよんでやります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...年の暮るゝに至るまで...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...咸通八年の暮に、陳が旅行をした...
森鴎外 「魚玄機」
...年の暮に鍛冶町の家主が急に家賃を上げたので...
森鴎外 「二人の友」
...いずれにしても昨年の暮以来...
夢野久作 「スランプ」
...(昭和二十三年一月)昭和三年の暮れに京都で開かれたシナ学会大会において武内博士は『論語』の原典批判に関し非常に卓抜な講演をせられた...
和辻哲郎 「孔子」
便利!手書き漢字入力検索