...すっぽりと蒲団(ふとん)をかぶり...
石川啄木 「悲しき玩具」
...本当に」登志子は床をとってもらうといきなり横になってすっぽりと蒲団を被った...
伊藤野枝 「わがまま」
...つまり、自分の首を、すっぽりと、ぬいてしまったのです...
江戸川乱歩 「鉄人Q」
...ご飯蒸(む)しのアルミの蓋(ふた)をすっぽりとかぶせながら...
高見順 「如何なる星の下に」
...自分の肌へ肉襦袢(じゅばん)のようにすっぽり被さってしまった気がして...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...穴あらば頭をすっぽり隠してしまいたいような思いを起させたのである...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...私蒲団(ふとん)を頭からすっぽり被(かぶ)って明朝は早く起きて...
近松秋江 「雪の日」
...彼小笠原は外套の頭巾(ずきん)をすっぽりかぶって...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...自分の面(かお)をすっぽりと包んでしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...すっぽり抜けて行きそうだわ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...彼はそれを確めようともせずに頭からすっぽりと毛布をかぶってしまった...
堀辰雄 「恢復期」
...外套をすっぽりかけ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...家がすっぽり落ちている...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「見えざる力」
...幾らか灰色がかって見えるその降りたての雪にすっぽり包まれている...
本庄陸男 「石狩川」
...この女は鼠色のお高祖頭巾(こそずきん)ですっぽりと顔まで包んで...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...その笠の上へすっぽりと腰をすえると...
吉川英治 「江戸三国志」
...昨日までの、じめじめとした気持を、いかにも少年らしく、すっぽりと、脱ぎ棄てて仕舞って、太陽のように笑いたい気持だった...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...なにせ外套をすっぽり頭にかぶせられているので...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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