...少くとも平静な心だけは回復してくれたのである...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...すぐ平静な態度になって...
海野十三 「四次元漂流」
...平静な水のうえには...
徳田秋声 「蒼白い月」
...フランスの運命にたいするオリヴィエの平静な信念は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...平静な衰耗状態に陥った...
豊島与志雄 「秦の出発」
...妙に平静なものは普通あまり見られない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...もっとも徳松が伯父を殺す気があるとは知らなかったらしい」平次はまた平静な生活に浸って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私が言うことを裏づけています」自分の平静な言葉だけがこの見知らぬ集りのうちに響いていることにすっかり満足して...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...身体の下半身は極めて平静なんだけど...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...幸にも近代世界の状態は前よりも平静なので...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...霊魂の方は常に快活でないまでも少なくとも平静な状態にある...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そんな激しい気もちの中で紀久子は新聞に見入っている父の平静な横顔を何かふてぶてしいものに思い...
矢田津世子 「父」
...しかし平静な眼で相手を見た...
山本周五郎 「いさましい話」
...こうして平静な時期が経過し...
山本周五郎 「菊千代抄」
...水のように平静な...
山本周五郎 「新潮記」
...甲斐はなにごともなかったような、平静な顔つきで、去ってゆく妻の足音を聞いていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...雅楽頭はまったく平静なようすで...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...自分を待つ佐助の小舟を見て、何気なく急ぎかけた足元へ、自分を先生と呼び、また、武蔵どのと呼びかけて、転(まろ)び伏した二人の者を見ると、彼の平静な心は、一瞬、揺れかけた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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