...事務長は平気で葉子の肩に手をかけたままはいって行った...
有島武郎 「或る女」
...さもなくばこんな風で平気でいる訳が無い...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...恐しい罪を平気で犯してしまったのです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...平気で海のただ中に遠出をするように...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...とても平気で言えないような...
太宰治 「皮膚と心」
...鶴は平気で長い頸(くび)を傾(かし)げるようにしていた...
田中貢太郎 「怪人の眼」
...覗き込まれても先生は平気で...
谷崎潤一郎 「蘿洞先生」
...然(しか)し八太郎は一向平気でした...
豊島与志雄 「犬の八公」
...次には平気でやめてしまって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...平気で声高に言ってのけた...
豊島与志雄 「三木清を憶う」
...六桁位の数字が平気で沢山並んでいることがあるが...
中谷宇吉郎 「地球の円い話」
...すぐお延はもう来そうなものだと思って平気でいた...
夏目漱石 「明暗」
...廃帝の私物を平気で攫って行ったり...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...尤(もっと)もづうづうしいやつは提灯ぐるみに取つてしまつて平気で居るやつもある...
正岡子規 「墨汁一滴」
...そんなびっこの生活に女は平気で...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...といって今の世人が誰も彼も悪意邪念を持っている訳ではないが昔しからの習慣上不誠実という事に馴(な)れて知らず知らず悪徳を平気で行う...
村井弦斎 「食道楽」
...だが疝気の場合は平気である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...嘘も平気で忘れうる人間の無恥と粘りづよさも...
吉川英治 「私本太平記」
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