...神のたたりが起らずに國も平和になるだろう」と仰せられました...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...今年中に平和になるとは受取れないが...
薄田泣菫 「茶話」
...日本には、戦争の時には、ちっとも役に立たなくても、平和になると、のびのびと驥足(きそく)をのばし、美しい平和の歌を歌い上げる作家も、いるのだということを、お忘れにならないようにして下さい...
太宰治 「三月三十日」
...それで世の中が平和になる...
葉山嘉樹 「牢獄の半日」
...例の手紙を取り戻したら欧州が平和になるとは言わないが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...子供の性質も自(おのずか)ら平和になる...
正岡子規 「病牀六尺」
...その後は又元通りに平和になると言った...
三好十郎 「好日」
...平和になるだろうがしかし...
三好十郎 「詩劇 水仙と木魚」
...高潮は恐怖を與へたが、退くときは恰も「ゆふべの事を忘れずに、もう仲よく平和にお暮しなさい」といふやうにひいて行つたけれども、平和になると、そのあとの人間はかへつて葛藤を起したり、お互ひを困らし合ふといふ人間性の一面がありますが、終戰後の社會心理と相似たものがありはしませんか...
吉川英治 「折々の記」
...せっかく平和になるかと思われたものが...
吉川英治 「新書太閤記」
...その茨組は、口には王義を唱えながら、時には、(物奪(ものと)り強盗は武士の慣い)と出かけ、市街戦の時には、乱破(らっぱ)に化けて、敵へも味方へも節操を売りなどしたため、平和になると、武家からも民衆からも追われてしまい、素質の悪いのは、山野に封じこめられて追剥稼(おいはぎかせ)ぎに落ち、性骨(しょうぼね)のある者は、新開発の江戸という天地を見つけて、ここに起りかけてある文化に眼ざめ、(正義を骨に、民衆を肉に、義と侠の男らしさを皮にして――)新興男伊達なるものが、いろいろな職業や階級の中から今、名乗りをあげているのだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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