...野鼠の様な地球の険しい背なかを匍匐することはそも誰が始めたかを痩せて矮少(ママ)である ORGANE を愛撫しつゝ歴史本の空ペエヂを翻へす心は平和な文弱である...
李箱 「LE URINE」
...今はこのように平和なこの森も...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...安らかな眠を貪(むさぼ)っている平和な光景を眼前に浮かべた...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...七に社会公衆に示すに人民の繁栄はまったく文明諸国と平和なると...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...彼を取り巻いていたいっさいのもの、その平和なる庭、そのかおり高き草花、楽しい叫び声を上げるその子供ら、まじめな単純なその婦人ら、黙々たるその修道院、それらは徐々に彼のうちにしみ込んできた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...世に最も平和な一枚の紙がはってあるのに目を止めた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...山の中の平和な――もし...
直木三十五 「死までを語る」
...だが、三人の医者の顔が、身動きもせずに、見守っているのを見ると、その平和な顔が、却って、薄気味悪く感じられた...
直木三十五 「南国太平記」
...平和なる動物、忍従の動物、沈勇の動物、犠牲の動物、労働の動物、博愛の動物、そこで古来神として祀(まつ)られた動物...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分もあの時駆落(かけおち)をしずに、可愛らしい坊ちゃんとしておとなしく成人したなら、――自分の心の始終(しじゅう)動いているのも知らずに、動かないもんだ、変らないもんだ、変っちゃ大変だ、罪悪だなどとくよくよ思って、年を取ったら――ただ学問をして、月給をもらって、平和な家庭と、尋常な友達に満足して、内省の工夫を必要と感ずるに至らなかったら、また内省ができるほどの心機転換の活作用に見参(げんざん)しなかったならば――あらゆる苦痛と、あらゆる窮迫と、あらゆる流転(るてん)と、あらゆる漂泊(ひょうはく)と、困憊(こんぱい)と、懊悩(おうのう)と、得喪(とくそう)と、利害とより得たこの経験と、最後にこの経験をもっとも公明に解剖して、解剖したる一々を、一々に批判し去る能力がなかったなら――ありがたい事に自分はこの至大なる賚(たまもの)を有(も)っている、――すべてこれらがなかったならば、自分はこんな思い切った事を云やしない...
夏目漱石 「坑夫」
...麦笛の平和な音を流してゆくのは...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...草原を散歩する樣子もなかつた――草原が與へる無限の平和な歡喜を求めたり...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...妹は天國の夢でも見てゐるやうな平和な顏して...
正宗白鳥 「新婚旅行」
...とうてい平和な道のありえない思いをし続けてその夜は明かした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...平和な雜閙の流れへ...
吉川英治 「折々の記」
...あの畫趣と平和な歳月をそのまゝ人としたやうな顏である...
吉川英治 「折々の記」
...「これは平和な風景だ」瑾(きん)はいささかあきれた...
吉川英治 「三国志」
...いくら君が平和な人でも...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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