...この平々凡々たる家庭生活の単調を一撃のもとにうち砕(くだ)いた...
芥川龍之介 「馬の脚」
...いまだに平々凡々たる学者でいる」轟博士は...
海野十三 「地球を狙う者」
...平々凡々の陸行であったので特に書き記すほどのこともない...
高浜虚子 「富士登山」
...又假りに剽竊でなく創意であつても猶平々凡々であり...
寺田寅彦 「天文と俳句」
...そしてその平々凡々極まる無味単調なる生活のちょっとした処に...
永井荷風 「妾宅」
...彼女の一生は実に平々凡々なものであつた...
中原中也 「デボルド―※[#濁点付き片仮名ワ、1-7-82]ルモオル」
...至って平々凡々(へいへいぼんぼん)たるものであったからだ...
橋本五郎 「自殺を買う話」
...しかし僕が窮屈な、そして心を偏狹(へんけふ)にさせる、平々凡々な、引込んだ、英國の田舍牧師の職を永久に續けてはゐられないと同じに、あなたも永久には續けないでせう...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...論語に至っては世にも稀(めず)らしき平々凡々...
正宗白鳥 「論語とバイブル」
...餘り祕密とすべき大切な物が無く却て平々凡々のものが多い...
松本文三郎 「印度の聖人」
...僕は實は甚だ平々凡々の人間なのです...
三好十郎 「肌の匂い」
...幸堂得知の諸老も相当書いているが平々凡々...
山本笑月 「明治世相百話」
...翁の名はその姻戚故旧の死亡と共に遠からずこの地上から平々凡々と消え失せて行きはしまいか...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...老幼賢愚の隔意なく胸襟(きょうきん)を開いて平々凡々に茶を啜(すす)り...
夢野久作 「近世快人伝」
...その平々凡々なノンセンス振りの中に在ると云ってもいい位である...
夢野久作 「近世快人伝」
...持って生れた平々凡々式で...
夢野久作 「近世快人伝」
...これぞという功績も過失もなかった平々凡々の彼の巡査生涯を...
夢野久作 「老巡査」
...平々凡々と口をさし控えているだけのことであった...
吉川英治 「新書太閤記」
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