...水蔭(すいいん)や乙羽(おとわ)や柳浪(りゅうろう)やその他の面々は硯友社の旗幟(きし)が振ってから後に加盟したので...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...南座の芝居の幟や四條橋畔の明るい電氣燈が今宵は殊に三藏の心を牽き附ける...
高濱虚子 「俳諧師」
...祭り日の幟(のぼり)立並ぶ景色に松蕈(まつたけ)添えて画きし不折(ふせつ)の筆など胸に浮びぬ...
寺田寅彦 「東上記」
...遂に二つの大鯉幟が屆いて校庭に建てた時は生徒はもとより村中が大さわぎで見に來た...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...何となく幕府に対する敵愾心(てきがいしん)の標幟の如く...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...長い幟と四角なのとを立てた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...旗幟(はたのぼり)を立てる大きな石の柱の下にうずくまって...
中里介山 「大菩薩峠」
...軈(やが)て何町貧窮人と紙に書いたる幟(のぼり)をおし立て...
中里介山 「大菩薩峠」
...科(とが)の次第を幟に書き記した上に...
穂積陳重 「法窓夜話」
...英仏両派の論陣はその旗幟(きし)甚だ鮮明で...
穂積陳重 「法窓夜話」
...Karpokrates は基督教界に於ける殆唯一の旗幟鮮明なる共産主義者で...
森鴎外 「古い手帳から」
...ただ一本の大きな幟を...
柳田国男 「母の手毬歌」
...あの墓原の鯉幟が...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...今や例の甲軍最大な象徴(しょうちょう)としている孫子の旗も法性(ほっしょう)の幟(のぼり)も...
吉川英治 「上杉謙信」
...堂々と新鋭の旗幟(きし)を...
吉川英治 「三国志」
...――多々良川の川ぐちまでのあいだ、敵影は見ず、対岸の名島の高地に、旗(はた)、幟(のぼり)、うす煙などが強風下に翻々(ほんぽん)と狂い舞ッているだけだった...
吉川英治 「私本太平記」
...金瓢(きんぴょう)の馬幟(うまじるし)がすぐ眼にとまった...
吉川英治 「新書太閤記」
...盟国の仇(あだ)として旗幟(きし)をかかげるとせんか...
吉川英治 「新書太閤記」
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