...非内地雑居論より一転して条約励行論となった反政府の旗幟となり...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...追憶の鯉幟吹流しがへんぽんとして泳いでゐる...
種田山頭火 「其中日記」
...この鯉幟會々場はステージに赤黒十流の大鯉幟が飾られ...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...あるひは五月幟(ごがつのぼり)の下(もと)に子供が戦遊(いくさあそ)びをなす体(てい)に倣ひて最も痛快辛辣(しんらつ)に諷刺せられき...
永井荷風 「江戸芸術論」
...その屋根の上から水天宮へ寄進の幟(のぼり)が幾筋となく閃(ひらめ)いている様が描かれている...
永井荷風 「日和下駄」
...両国の見世物小屋の屋根から高く釣り下げられた大幟(おおのぼり)に...
中里介山 「大菩薩峠」
...紙幟(かみのぼり)を押立て...
中里介山 「大菩薩峠」
...それぞれ黄と白との幟(し)をもって印としているゆえ...
中島敦 「李陵」
...戦前の広島の最後の姿をみるとともに幟町で原爆にあったその悲惨な有様は文字などではとてもあらわし切れるものではなく...
原民喜 「原爆体験以後」
...上野の山では警備隊が降伏反対の幟(のぼり)をたてて騒いでいる...
久生十蘭 「だいこん」
...英仏両派の論陣はその旗幟(きし)甚だ鮮明で...
穂積陳重 「法窓夜話」
...二「祝入営」の幟の中の私は...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...芝居小屋前の幟(のぼり)が...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...上げたり下げたりして貰ふめえぜえ」とか「紙幟(のぼり)の鍾馗といふもめツけへした中揚底(なかあげぞこ)で折がわりい」とか...
水野葉舟 「言文一致」
...赤ん坊の事は何とも書いてないのに……アノ鯉幟……この小さな新しい布団……おまけに今は真ッ昼間ではないか……...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...寄手は日ましにさかんな旗幟(きし)を加え出した...
吉川英治 「私本太平記」
...おびただしい幟(のぼり)や小旗を展(ひろ)げだした...
吉川英治 「私本太平記」
...芝居小屋の櫓(やぐら)と幟(のぼり)が見えた...
吉川英治 「松のや露八」
便利!手書き漢字入力検索