...馬に跨り天鵞絨(びろうど)の幟(のぼり)を建て...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...幟(のぼり)や万燈(まんどう)には及ばずとも...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...それをめぐつててふてふふるさとの花の匂へば匂ふとて湯田螢こいこい大橋小橋とんでくるみかんお手玉にひとりあそんでゐる窓をあけると風がある青田は涼し関門風景渦潮ながるゝてふてふならんで――鏡子居朝空の鯉幟の赤いの黒いの泳いでゐる五月卅一日晴...
種田山頭火 「松山日記」
...鯉幟の最上品一組を送つた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...是れ丈け多樣の思想が同一の旗幟の下に集まるといふにも亦た何等かの因縁があらう...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...彼等は初め藩閥打破を旗幟として起りたるに拘らず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...昔のように幟を立て幔幕を張って...
豊島与志雄 「霊感」
...何とも知れぬ汚(きたな)らしい襤褸(ぼろ)の数々は旗か幟(のぼり)のように両岸の屋根や窓の上に曝(さら)し出される...
永井荷風 「日和下駄」
...この時ようやく旗幟(きし)を明らかにした...
中島敦 「弟子」
...「水害援助金募集」と書いた大きい幟(のぼり)が垂れ下っていた...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...近所の町の祭礼の大幟(おおのぼり)など頼まれて書いた...
長谷川時雨 「西川小りん」
...まっすぐに幟町(のぼりちょう)の方へ歩いて行った...
原民喜 「永遠のみどり」
...薄汚れた幟(はた)が一本...
正岡容 「寄席」
...子供たちはそう呼んでいた)があるだけで幟は立てなかった...
山本周五郎 「青べか物語」
...地公将軍の旗幟(きし)を立てて...
吉川英治 「三国志」
...旗幟堂々(きしどうどう)...
吉川英治 「神州天馬侠」
...その旗幟を国別に見ると...
吉川英治 「新書太閤記」
...徳川方と旗幟(きし)はすでに鮮明でおざるし――また...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索