...興行(こうぎやう)ものの淺葱(あさぎ)の幟(のぼり)が重(かさ)なつて...
泉鏡太郎 「飯坂ゆき」
...この鯉幟會々場はステージに赤黒十流の大鯉幟が飾られ...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...赤旗白旗は源平戦争の標幟には必要なりしも...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
......
永井荷風 「自選 荷風百句」
...浪花節語(なにわぶしかた)りの名を染めた幟が二...
永井荷風 「寺じまの記」
...家の軒(のき)ごとに各自勝手の幟(のぼり)や旗が出してあるのが...
永井荷風 「深川の唄」
...此等は何れも山嶽や森林に神靈を拜する古代信仰の標幟である...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...既に幟町の方へ転宅なさつたのではないかと思つてそちらへこの手紙差出します...
原民喜 「書簡」
...●昭和二十五年四月六日 東京都武蔵野市吉祥寺二四〇六より 広島市幟町 原信嗣宛春らしくなりました...
原民喜 「書簡」
...「紙幟(のぼり)の鍾馗といふもめツけへした中揚底で折がわりい」とか...
二葉亭四迷 「余が言文一致の由來」
...薄汚れた幟(はた)が一本...
正岡容 「寄席」
...千両幟(のぼり)は終(つい)に俳句の材料とは為らざるなり...
正岡子規 「俳諧大要」
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三好達治 「山果集」
...また遂に勤王の旗幟(きし)を明(あきらか)にする時期の早きを致すことが出来なかった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...これなどもおこりだけはこの日幟さんと同じものであった...
柳田国男 「母の手毬歌」
...その中でも一番下の黒鯉は、半分以上白鯉になっているのに、上の二匹から滴り落ちた赤と青のインキをダラダラと浴びて、さながら血まみれになっているようで、白い砂の上に引きずった尾の周囲(まわり)は勿論のこと、幟棹の根元から、白木の墓標の横腹へかけていろんな毒々しい、気味わるい色の飛沫(したたり)を一パイに撒(ま)き散らしたまま、ダラリと静まり返っている...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...みんな鼠色になった旗やら幟(のぼり)だらけ...
吉川英治 「私本太平記」
...各家その旗幟(きし)を両陣営のいずれかに拠(よ)り所(どころ)を明らかにしなければならない日になってから初めて...
吉川英治 「新書太閤記」
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