...お前は十分の幅なしにひよろ/\と背だけが延びてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...糊も萎(な)えた大形の浴衣(ゆかた)にメリンスの幅狭い平常帯(ふだんおび)...
石川啄木 「鳥影」
...細長い鉄片を組立ててこしらえた幅五メートルの滑走路で...
海野十三 「少年探偵長」
...川の全幅を滿たして流る...
大町桂月 「梅の吉野村」
...広沢は五十幅目を書(か)き畢(をは)ると...
薄田泣菫 「茶話」
...が、屋根裏部屋の階まで行くには、今までよりももっと勾配の急な、幅の狭い、もう一つ上の階段をまだ昇らなければならなかった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...古風な幅のある楢の梁を持った煉瓦造りで...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「グローリア・スコット号」
...幅も行きも知れた石だから...
中里介山 「大菩薩峠」
...恰幅(かっぷく)の立派な...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...海の幅ほど丈(たけ)のあるものはないからだ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...……雲の後から幅のひろい緑色の光が射(さ)して...
原民喜 「冬日記」
...毛一本の幅程も己の身の丈は加っていぬ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...今すこし幅広い寛容と...
夢野久作 「近世快人伝」
...幅の広い父親の肩をしなやかな指でもみ初めました...
吉川英治 「江戸三国志」
...そこから舳(へさき)を曲げて幅の狭い神田川の中へすべり込んで行く...
吉川英治 「江戸三国志」
...彼の書簡とか余技の装剣画幅の類とかをのぞいて...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...だんだん口の幅を広くしてくる...
吉川英治 「宮本武蔵」
...路幅(みちはば)僅(わづ)かに一尺...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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