...光の線は渦(うず)巻く火柱のように大空ぜんたいにひろがって...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「絵のない絵本」
...お通は渦巻く砂塵をとおして左手を振りながら...
犬田卯 「錦紗」
...それでも螺旋(ねぢ)を巻くのさへ忘れなかつたら...
薄田泣菫 「茶話」
...あたかも二竜(りゅう)の長鯨を巻くがごとく黄海の水たぎって一面の泡(あわ)となりぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...或はその渦巻く煤煙を眺めた...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...しかし休みのないテンポをもって渦巻く生活...
中井正一 「レンズとフィルム」
...巨人の周囲を取巻く小児のようにしか見えません...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを取巻くのが...
中里介山 「大菩薩峠」
...習慣を取り巻く儀式観察が科学的な好奇心を満足させるのはほとんど不可能であった...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...ぎるんぎるんと渦巻く気圏に反りながら...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...如何になるらんと心をなやます内に舟は逆巻く奔流を押しきつて稍々河幅濶くなれば一群の人河原に立ちてがや/\と騒ぐさまなり...
正岡子規 「かけはしの記」
...そこに濛々(もうもう)と渦巻く熱気と...
夢野久作 「難船小僧」
...頭山翁を取巻くそんな非凡人諸君に外ならないのだ...
夢野久作 「近世快人伝」
...彼を取巻く野山のすべてが...
夢野久作 「木魂」
...白い患者服の少女の姿……?…………緑の平面の上に開いたまま置き忘れられている若林博士の調査書類……?…………紫色に渦巻く葉巻の煙……?…………若林博士の奇妙な微笑……?…………正木博士の鼻眼鏡の反射……?…………?……?……?……?……?……???????…………………………?…………私は頭を一つ強く振った...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...渦巻く迅い海流の水面に初めて顕われて来たシシリイの古都を...
横光利一 「旅愁」
...兵か煙か、渦巻く中に、ただひとつ、彼の影のみは、堂々無数の群刃簇槍(ぐんじんぞくそう)を踏みつぶしつつ、血しおの虹を撒いて、駈け廻っていた...
吉川英治 「三国志」
...周りを取り巻く彫刻によって明らかにされた新事実があったのだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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