...彼の巧拙な筆跡から性格がわかる...
...彼女は巧拙な手つきで料理を作っている...
...彼の巧拙な演技に誰もががっかりした...
...職人の巧拙な技に感動した...
...巧拙さによって合格するか落ちるかが分かれる...
...唯(ただ)その管絃楽の巧拙になると...
芥川龍之介 「上海游記」
...スキーをする人達が巧拙に依って各々その斜面を選ぶのは理の当然である...
石川欣一 「山を思う」
...技術の巧拙より患者への親切が...
石川啄木 「鳥影」
...生きて世に貧の寒燈ともしけり 濱人生きて世に明け暮れ淋し老の秋 時綱生きて世に病の床の桜かな 昌東生きて世に真田(さなだ)が庭の桜かな 牧人句の巧拙はさておき...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...全身の運動の巧拙(こうせつ)に関する...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...句の巧拙とか優劣とかいうこと以外にまた句材とか句法とかいうものについて御経験を示して戴きたいと思います...
種田山頭火 「雑信(二)」
...其枝葉の巧拙ばかり言つてゐるやうなのは幼稚な批評である...
田山録弥 「解脱非解脱」
...巧拙にかかわらず一人の個人の歌集がおもしろいように個人画家の一代の作品の展覧はいろいろの意味で真味が深い...
寺田寅彦 「昭和二年の二科会と美術院」
...一首一首の巧拙などはもちろんよく分らなくても...
寺田寅彦 「書簡(※[#ローマ数字2、1-13-22])」
...そしてその仕方の巧拙・純不純・はあるとしても...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...これは人間の技巧でその巧拙には際限がない...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...その巧拙よりも、方面違いの若い博物の教師がそんな事をして見せたものだから、老先生はすっかり驚いて、人の良さそうな大袈裟な身振で讃め上げてくれたのだが、全く、その時、自分は――尊大なるべき俺の自尊心は――何と卑小な喜びにくすぐられたことだろう! 実際、その老教師が讃めた言葉の一句一句をさえハッキリ記憶しているほど、喜ばされたのではなかったか...
中島敦 「狼疾記」
...しかし巧拙はまったくわからない...
夏目漱石 「三四郎」
...幻想(おもいつき)の巧拙...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...その巧拙良否の論(あげつら)いはここでは書くまい...
正岡容 「我が圓朝研究」
...これらの句は取り合せの巧拙によりてほぼその句の品格を定む...
正岡子規 「俳諧大要」
...為す所多ければ巧拙両(ふたつ)ながらいよいよ多きを見る...
正岡子規 「俳人蕪村」
...西洋画の中につきて巧拙を比較し...
正岡子規 「病牀譫語」
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