...彼の巧拙な筆跡から性格がわかる...
...彼女は巧拙な手つきで料理を作っている...
...彼の巧拙な演技に誰もががっかりした...
...職人の巧拙な技に感動した...
...巧拙さによって合格するか落ちるかが分かれる...
...唯(ただ)その管絃楽の巧拙になると...
芥川龍之介 「上海游記」
...釣師の腕の巧拙は...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...その重量の前には区々たる演技指導の巧拙などはけし飛んでしまうことさえある...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...この律動的編成の巧拙の分かれるところがどこにあるかと考えてみると...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...決して巧拙のできばえなどは問題にされなかった...
寺田寅彦 「田丸先生の追憶」
...技巧の巧拙を云々することが...
豊島与志雄 「小説の内容論」
...作の巧拙は知らず...
中島敦 「山月記」
...その巧拙よりも、方面違いの若い博物の教師がそんな事をして見せたものだから、老先生はすっかり驚いて、人の良さそうな大袈裟な身振で讃め上げてくれたのだが、全く、その時、自分は――尊大なるべき俺の自尊心は――何と卑小な喜びにくすぐられたことだろう! 実際、その老教師が讃めた言葉の一句一句をさえハッキリ記憶しているほど、喜ばされたのではなかったか...
中島敦 「狼疾記」
...しかし巧拙はまったくわからない...
夏目漱石 「三四郎」
...巧拙(こうせつ)を聴き分くるさえ一カ月の修業では出来ぬ...
夏目漱石 「野分」
...またその政談の巧拙を評するが如きは...
福沢諭吉 「学問の独立」
...或は戸(と)障子(しょうじ)等を作(つくっ)て本職の大工(だいく)と巧拙(こうせつ)を争う者あり...
福沢諭吉 「旧藩情」
...それ故に善惡可否巧拙と評するも固より劃然たる區別あるに非ず巧の極端と拙の極端とは毫(がう)も紛るゝ處あらねど巧と拙との中間に在る者は巧とも拙とも申し兼候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...今この句の外に枯野の月を詠ずる者を挙げんに月も今土より出づる枯野かな雨什(うじゅう)松明(たいまつ)は月の所に枯野かな大甲(たいこう)昼中に月吹き出して枯野かな金塢(きんう)三句おのおの巧拙ありといへども...
正岡子規 「俳諧大要」
...この俳句の巧拙などはここで論じるのでないが...
正岡子規 「病牀六尺」
...暗くなってからは芸の巧拙(こうせつ)がよくわからなくなった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...巧拙のわからぬ我々まで感涙という奴がほろほろ...
山本笑月 「明治世相百話」
...そうしてその立場のとり方によって描写の技巧にも巧拙があると思う...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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