...汝の右と汝の左とには汝よりも遙かに巧みに自ら守る人多きを見よ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...余程巧みに談判しなければ拒まれると云つた調子で...
石川啄木 「菊池君」
...博士夫人はこの二つの点を巧みに利用したのである...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...わざわざ自分の病気をわるくして長引かしては密かに喜んだりする一種の精神病者に似た心理状態にあるという事を巧みに暗示すると云うよりはむしろ露骨に押しつけようというのであった...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...細部を鋭く観察して巧みに推理する...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「患者兼同居人」
...馬を巧みにあやつり...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...実は木の桟と引っかけるための二つの鈎(かぎ)とがついてるきわめて巧みにできた繩梯子(なわばしご)だということがわかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「あれを跟(つ)けるんでしょう」「シッ」二人はその後から巧みに跟ける...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...嬉しさ包み隠せぬ泣声などを巧みに立てておりましたが...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...露路にさしかゝると水兵達は皆巧みに吹き鳴らして通り過ぎた...
牧野信一 「緑の軍港」
...その美しさが巧みにも彼を捕えた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「髪あかきダフウト」
...あのくいちがった嘴(くちばし)を松かさの弁の間へしこんで巧みに実を啄(つい)ばむ...
山本周五郎 「菊屋敷」
...糸を巧みにあおり...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...この種類の暗示を巧みに利用すると...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...かねて、巧みに偽装して、先頭に立てて来た一団の爆火船隊――煙硝(えんしょう)、油、柴などの危険物を腹いっぱい積んで油幕(ゆまく)をもっておおい隠してきた快速艇や兵船は――いちどに巨大な火焔を盛って、どっと、魏の大艦巨船へぶつかって行った...
吉川英治 「三国志」
...そして巧みに、戟の舞と、剣(つるぎ)の舞を、あしらいつつ、舞い旋(めぐ)り舞い旋り、ようやく事なくその場を収めた...
吉川英治 「三国志」
...ただ巧みに皇室を利用して来たものといわれても...
吉川英治 「私本太平記」
...巧みにこの中の同勢の一人に偽装されたのだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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