...その最も嶮しい箇所箇所を...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...わが妻と登れば嶮しいとも思いません...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...四里の嶮しい山路を満五歳の幼児に歩かせるのは無理だろうか...
田中英光 「箱根の山」
...」みそのは藤吉に当てこすつて嶮しい眼つきだつた...
牧野信一 「淡雪」
...」「ロールツヒ先生が承知なさつたら妾は、あなたの恋人になつても関(かま)ひませんよツ!」と踊子は、嶮しい眼をして、そんなことを憾みがましく云ひ放つた...
牧野信一 「山彦の街」
...稍ともすると削りたつたやうな神経の嶮しさが露骨で...
牧野信一 「裸虫抄」
...「ぜつちやう」と言へば山嶮しく感ぜらる...
正岡子規 「俳人蕪村」
...人間の歴史の嶮しい波の中での女の生きる姿という広さにおいてみれば...
宮本百合子 「寒の梅」
...ついに嶮しい岩の根元までたどりついた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...際立つて嶮しく尖鋭に見えて來る...
横光利一 「榛名」
...――今迄の途なら嶮しくても知つてゐる...
吉江孤雁 「夢」
...しかし、旅籠(はたご)の手代には、山越えの道や、その他のことを聞いたのみで、さり気なくそこを別れて、「お嬢様、今の話の様子では、あの女もまだ遠くには参っておらぬようでござる」「今日いッぱい、足を早めて行ったならば、追いつけるかも知れないね」「ただ、この嶮しい道を、あなた様のそのお優しい足で歩かせるかと思うと、久米之丞は負ぶってでも上げたいように思います」「久米之丞...
吉川英治 「江戸三国志」
...彼もかくまで嶮しい所と考えていなかったかもしれない...
吉川英治 「源頼朝」
...その島はかなり嶮しい勾配を持つた一つの山から出來てゐて...
若山牧水 「樹木とその葉」
...しかも自分等の立つた頂上からも最も手近に聳えた一つの峯は我等の立つてゐる山とは似もつかず削りなした樣な嶮しい岩山であつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
...登りは甚だ嶮しかつたが...
若山牧水 「樹木とその葉」
...夕日さす枯野が原のひとつ路わが急ぐ路に散れる栗の實音さやぐ落葉が下に散りてをるこの栗の實の色のよろしさ柴栗の柴の枯葉のなかばだに如(し)かぬちひさき栗の味よさおのづから干て搗栗(かちぐり)となりてをる野の落栗の味のよろしさこの枯野猪(しし)も出でぬか猿もゐぬか栗美しう落ちたまりたりかりそめにひとつ拾ひつ二つ三つ拾ひやめられぬ栗にしありけり芒の中の嶮しい坂路を登りつくすと一つの峠に出た...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...仰げば峰まで二三丁の嶮しい高さ...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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