...時と荒廃とに任せていた彼の住居は崩れかけて来たので...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...私の地位も次第に足許から崩れかけて来た...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魂の喘ぎ」
...青苔(あおごけ)が汚なく生(は)えた溝(みぞ)を前にした荒壁の崩れかけた家もあった...
田山花袋 「田舎教師」
...崩れかけている塔なのです...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...黒こげの枯木、崩れかけた石段、赤茶けた瓦礫の土地、ぽつりと立ってる白御影石の小さな鳥居など、それらも斜陽にてらされて、ひっそりとしている...
豊島与志雄 「或る日の対話」
...崩れかけてるようだ...
豊島与志雄 「失われた半身」
...立っている崖が崩れかけたように感じた...
直木三十五 「南国太平記」
...爺さんの姿も崩れかけ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...崩れかけた下宿へ走った...
林芙美子 「新版 放浪記」
...崩れかけた下宿へ走った...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...崩れかけたコンクリートの掩体壕へ入って...
久生十蘭 「母子像」
...内さい這入らんかな」「失礼します」崩れかけて傾いている...
火野葦平 「花と龍」
...そして、ちょうど、どんな迷信か問題にもしなかったが、とにかく迷信のために長いこと住み手のなかった、郭外(フォーブール)サン・ジェルマンの辺鄙(へんぴ)な淋しいところにある、崩れかけた、古い、怪しげな邸を借りた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...崩れかけた塀の継目には...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...崩れかけた高い土塀...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...半分崩れかけてゐた體を起して立上つた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...二崩れかけた煉瓦(れんが)の街...
横光利一 「上海」
...崩れかけた軍のなかから若い主君の家康が危険を物ともせずに突進してくると...
和辻哲郎 「鎖国」
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