...荒寥(こうりょう)たる岩頭に立って...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「絵のない絵本」
...いろいろと岩頭の彼女を空想したものである...
石川欣一 「可愛い山」
...彼(か)の西山に登り、広原沃野を眼下に望み、俗界の上に立つこと千仞(せんじん)、独り無限と交通する時、軟風背後の松樹に讃歌を弾じ、頭上の鷲鷹(しゅうよう)比翼を伸(のば)して天上の祝福を垂るるあり、夕陽(せきよう)すでに没せんとし、東山の紫(むらさき)、西雲の紅(くれない)、ともに流水鏡面に映ずる時、独り堤上を歩みながら失(う)せにし聖者と霊交を結ぶに際し、ベサイダの岩頭、「サン、マルコ」の高壇、余に無声の説教を聴かしむるあり、激浪岸を打(うっ)て高く、砂礫白泡とともに往来する所、ベスホレンの凱歌、ダムバーの砲声、ともに余の勇気を鼓舞するあり、然り余は無教会にはあらざるなり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...百尺岩頭燈台の白堊(はくあ)日にかがやいて漁舟の波のうちに隠見するもの三...
寺田寅彦 「東上記」
...溪流脚下に奔騰して奇岩頭上に峙つ...
長塚節 「草津行」
...然し魚刺を小脇に岩頭に立つてゐる勇しい写真の方は...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...岩頭に吹きつけられた大きな雪塊が...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...なんにも見えない間に飛び込むのがいちばん良いと岩頭に立つと急に助けられそうに思われて仕様がないのだった...
北條民雄 「いのちの初夜」
...「あッ」という日本左衛門の声が岩頭に聞かれました...
吉川英治 「江戸三国志」
...月にうそぶいていた猛虎が餌を見て岩頭から跳びおりて来るように...
吉川英治 「三国志」
...「や……あの岩頭に見ゆる一廟(いちびょう)は何であろうか」彼はふと一峰の中腹に...
吉川英治 「三国志」
...俗諺(ぞくげん)にもある――運(うん)と岩茸(いわだけ)は危ない所にある――というその岩茸を岩頭によじ登ッて採(と)ったようなものだが...
吉川英治 「私本太平記」
...雷神の滝の岩頭(がんとう)に...
吉川英治 「神州天馬侠」
...雷神(らいじん)の滝(たき)の岩頭(がんとう)をおりた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...雷神(らいじん)の滝(たき)の岩頭(がんとう)に...
吉川英治 「神州天馬侠」
...彼は蛙ヶ鼻の岩頭に立って...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼方の岩頭に腰かけていた若者は...
吉川英治 「新・水滸伝」
...鵯越(ひよどりご)えの岩頭から眼の下の敵へかけ下りるまえに...
吉川英治 「源頼朝」
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