...彼(か)の西山に登り、広原沃野を眼下に望み、俗界の上に立つこと千仞(せんじん)、独り無限と交通する時、軟風背後の松樹に讃歌を弾じ、頭上の鷲鷹(しゅうよう)比翼を伸(のば)して天上の祝福を垂るるあり、夕陽(せきよう)すでに没せんとし、東山の紫(むらさき)、西雲の紅(くれない)、ともに流水鏡面に映ずる時、独り堤上を歩みながら失(う)せにし聖者と霊交を結ぶに際し、ベサイダの岩頭、「サン、マルコ」の高壇、余に無声の説教を聴かしむるあり、激浪岸を打(うっ)て高く、砂礫白泡とともに往来する所、ベスホレンの凱歌、ダムバーの砲声、ともに余の勇気を鼓舞するあり、然り余は無教会にはあらざるなり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...岩頭からのりだすようにして...
海野十三 「恐竜島」
...岩頭にポッツリと立つ女の姿は...
江戸川乱歩 「断崖」
...厳然たる事実の岩頭がいくつも見出せるのだった...
豊島与志雄 「広場のベンチ」
...溪流脚下に奔騰して奇岩頭上に峙つ...
長塚節 「草津行」
...而かも此脆弱なる岩頭...
長塚節 「草津行」
...然し魚刺を小脇に岩頭に立つてゐる勇しい写真の方は...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...しかし魚刺を小脇に岩頭に立っている勇しい写真の方は...
中谷宇吉郎 「真夏の日本海」
...先頭の私が綱を岩頭から下げると最後の名越君は其れをつかんで漸く這ひ登つた...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...ばらばらと女滝の岩頭に駈け登った...
吉川英治 「剣難女難」
...「や……あの岩頭に見ゆる一廟(いちびょう)は何であろうか」彼はふと一峰の中腹に...
吉川英治 「三国志」
...俗諺(ぞくげん)にもある――運(うん)と岩茸(いわだけ)は危ない所にある――というその岩茸を岩頭によじ登ッて採(と)ったようなものだが...
吉川英治 「私本太平記」
...高き岩頭をふりあおいだ龍太郎は...
吉川英治 「神州天馬侠」
...岩頭から落ちる者がある...
吉川英治 「新書太閤記」
...死の岩頭に立った身には...
吉川英治 「新・水滸伝」
...岩頭から後ろへ跳んだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...彼方の岩頭に腰かけていた若者は...
吉川英治 「新・水滸伝」
...鵯越(ひよどりご)えの岩頭から眼の下の敵へかけ下りるまえに...
吉川英治 「源頼朝」
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