...足袋を無理に脱がされた雪ちゃんの左の足の小指が二股に岐れて...
辰野隆 「記憶ちがい」
...入江の水は更に岐れて或は帯のような小川となって広大な庭園の中を悠々とうねって行き...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...その実践なるものが認識理論上十全な価値を認められているかどうかが、岐れ目である...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...何の岐れ路もないただ一筋の真直な街道...
豊島与志雄 「道標」
...柊の木の下の岐れ路につきました...
新美南吉 「鳥右ヱ門諸国をめぐる」
...第五人格修養の五目に岐れるのであるが...
新渡戸稻造 「教育の目的」
...貴方の生涯の岐れ目だ...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...里見流などの諸流派に岐れ...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...村の入口らしいところで道は三つに岐れ...
原民喜 「小さな村」
...三角形の平地を七つに岐れて流れる川は瀬戸内海に注いでゐた...
原民喜 「透明な輪」
...主に銀色で長く二つに岐れてゐる...
牧野信一 「鱗雲」
...お互ひに――」「さうだとも/\! この競馬ひとつが俺達の運命の岐れ路だもの!」私は...
牧野信一 「競馬の日」
...またそれから岐れた枝でも...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...江戸千住を出た街道が我孫子を経て利根川を渡り取手町に入って二つに岐れ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...私達はすぐ塔の下から岐れた幾本ともない小路という小路...
室生犀星 「洋灯はくらいか明るいか」
...鳥首(トリクビ)ヲ越エテ天童谷ヨリ甲州路――駆けながら見て通った岐れ道の道しるべには...
吉川英治 「江戸三国志」
...一歩の岐れ目でしかない...
吉川英治 「大岡越前」
...それが徳川家康の一生の運の岐れ目となっていることも...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索