...屹然(きつぜん)と雲端を摩せるを見る...
芥川龍之介 「上海游記」
...屹然(きつぜん)として立っている...
アルテンベルヒ Peter Altenberg 森鴎外訳 「釣」
...屹然(きつぜん)として...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...屹然(きつぜん)としてそびえている...
海野十三 「少年探偵長」
...夜目にも屹然と聳える見覚えある高塔――窓についた灯も...
海野十三 「深夜の市長」
...杉の木立に圍まれたる中に、屹然として立つ...
大町桂月 「中野あるき」
...屹然(きつぜん)と立ってすこしも動かなかった...
田中貢太郎 「嬌娜」
... 470屹然として立ち留る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...雲と水と丘との間に屹然(きつぜん)と独り目覚めてあることは! 私は次第にヒロイックな気持になって行った...
中島敦 「光と風と夢」
...屹然として相對し東西に聳立するは...
原勝郎 「貢院の春」
...強(あなが)ち人丸赤人の餘唾(よだ)を舐(ねぶ)るでも無く固(もと)より貫之定家の糟粕(さうはく)をしやぶるでも無く自己の本量(ママ)屹然として山嶽と高きを爭ひ日月と光を競ふ處實に畏るべく尊むべく覺えず膝を屈するの思ひ有之候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...自己の本領屹然(きつぜん)として山岳(さんがく)と高きを争ひ日月と光を競ふ処...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...千歳の松も限りあればや昔の縁乍(たちま)ち消えうせて木も枝もやけこがれさも物うげに立てるあはひに本堂のみ屹然として聊かも傷はざるは浪花堀江の御難をも逃れ給ひし御仏の力...
正岡子規 「かけはしの記」
...屹然(きつと)愛(あい)ちやんの方(はう)を御覽(ごらん)になりました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...屹然として身動きもせず...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...もう自斎の屹然(きつぜん)と立っているのに反して重蔵は仰向けに倒れていた……それ程に迅(はや)かった...
吉川英治 「剣難女難」
...刈屋城(かりやじょう)の天守閣が屹然(きつぜん)と松の上に沖の海光をうけて聳(そび)えていたが...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...屹然(きつぜん)としていた捨曲輪の石型や櫓が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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