...どんな山坂(やまさか)を登(のぼ)り降(くだ)りしても格別(かくべつ)疲労(ひろう)は感(かん)じませぬが...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...快晴なれば早朝家を出でて山坂を越え...
井上円了 「おばけの正体」
...それから山坂を蹈み穿(うが)つて越えてウダにおいでになりました...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...途中に荒倉(あらくら)と云う山坂があって...
田中貢太郎 「朝倉一五〇」
...手結山(ていやま)と云う山坂(やまさか)の頂上にかかりました...
田中貢太郎 「宇賀長者物語」
...三里弱の山坂を登つて霧(きり)ヶ峰(みね)のヒユッテへ著いた時分には...
徳田秋聲 「霧ヶ峰から鷲ヶ峰へ」
...石だらけの山坂路(やまさかみち)...
徳冨蘆花 「馬上三日の記」
...危険な山坂を超ゆる時...
中里介山 「大菩薩峠」
...途上たていしの山こえゆけば落葉松(からまつ)の木深き溪に鵙の啼く聲立石の淺山坂ゆかへりみる薄に飛彈の山あらはれぬ霧が峰うれしくも分けこしものか遙々に松虫草のさきつゞく山つぶれ石あまたもまろぶたをり路の疎らの薄秋の風ふく霧が峰は草の茂山たひら山萩刈る人の大薙に刈る八日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...山坂幾つ攀ぢ盡して此蒲原の平野が表はれた時には今此頂から連山を見る目に遮るものがないやうになつかしい此山が先づ目につくであらう...
長塚節 「彌彦山」
...山坂を利用して、なけなしの地面へ建てることだから、東だとか西だとか贅沢(ぜいたく)は言っていられない...
夏目漱石 「坑夫」
...封書の目方を計つて投函するためには二里の山坂を越えた駅の郵便局へ赴かなければならなかつた...
牧野信一 「水車小屋の日誌」
...山坂を登ってわずかな畑を作るために...
柳田国男 「雪国の春」
...正確に往復八里の山坂をその健脚に任せて私のために...
夢野久作 「眼を開く」
...馬さえ山坂ではまま辷(すべ)る...
吉川英治 「私本太平記」
...ただちに山上の方へ」「はなはだしいお疲れでおわせられるが」「山坂もわずかな間...
吉川英治 「私本太平記」
...私にはいま漸く彼があの乘れもしない山坂路を一生懸命になつて自轉車を押して來たわけが解つた...
若山牧水 「梅雨紀行」
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