...骨(こうこつ)の名の高い彼の頸(くび)はいかなる権威にも屈することを知らない...
芥川龍之介 「お時儀」
...相撲(すまふ)の身を屈する如く...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「頌歌」
...三度の食膳には、老夫婦が心尽しの、新鮮な山の珍味が列べられ、退屈すれば、うらうらと日ざしの暖かい庭の散歩、夜ともなれば、老夫婦の語る山里の物珍らしい物語、忘れようとて忘れられぬ悲しみを持つ川手氏も、環境の激変に心もなごみ、時には、何か保養の旅にでも出ているような気分になることもあった...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...それに屈する彼ではなかった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...指を屈すれば、凡そ二た昔となりぬ...
大町桂月 「房州の一夏」
...一様におそろしく退屈することがあるので...
太宰治 「愛と美について」
...退屈すれば昼でも夜でも...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...如何なる場合にも決して退屈することなんかない...
豊島与志雄 「囚われ人」
...指を屈すると実に二十有二年...
永井荷風 「放水路」
...あなたは拷問に屈するようなひとじゃないのだから」「よくそんなことがわかったね」「あなたの性格をテストするのが...
久生十蘭 「ノア」
...そういう不当(アンジュスティス)にノメノメと屈するわけはない...
久生十蘭 「魔都」
...獨り居をなさることは退屈です――あなたには退屈すぎます...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...望遠鏡ばかりのぞいてゐるのはすきだと云つても時には退屈するからね...
牧野信一 「雑談抄」
...また退屈するだらう...
牧野信一 「昔の歌留多」
...強(あなが)ち人丸赤人の餘唾(よだ)を舐(ねぶ)るでも無く固(もと)より貫之定家の糟粕(さうはく)をしやぶるでも無く自己の本量(ママ)屹然として山嶽と高きを爭ひ日月と光を競ふ處實に畏るべく尊むべく覺えず膝を屈するの思ひ有之候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...あんなに卑怯にも自分たちを欺いたものどもの支配に屈するよりは進んで死を選んだのを見るとき...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...今でも元気な人たちは退屈すると...
柳田国男 「こども風土記」
...おれの縄目はおれの仲間の裏切者がかけたのだ」「ひとりの匹夫を屈するため...
吉川英治 「三国志」
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