...骨(こうこつ)の名の高い彼の頸(くび)はいかなる権威にも屈することを知らない...
芥川龍之介 「お時儀」
...さうして到底其處まで身を屈することを許さゞる俺のプライドとイゴイズムと自己憐愍とのこゝろを思つた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...戦によって屈するよりも金力によって屈し得る戦に真の決戦戦争はあり得ない...
石原莞爾 「戦争史大観」
...相撲(すまふ)の身を屈する如く...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「頌歌」
...いつもだと退屈するとこゝへ来てごろ/\して入らつしやるんだけど...
鈴木三重吉 「桑の実」
...退屈すれば人前であくびでも何でもする...
谷崎潤一郎 「客ぎらい」
...もっとも、退屈すると、直ぐ山形へ飛んで行ったがね」「飛んで行ったって?」「いや、酔ってくると、天神山や、太子堂などの、山形の景色が直ぐ浮かんで来るんだ...
外村繁 「日を愛しむ」
...理論にはすぐに屈するだけの鑑識をそなえたものであると信じていたから...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...同じ年に卒業したものは両手の指を二三度屈するほどいる...
夏目漱石 「野分」
...私は退屈すると、片方の足を曲げて、鶴のようにキリキリと座敷の中をまわってみる...
林芙美子 「新版 放浪記」
...私に事をなす者はわずかに指を屈するに足らず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...覚えず膝(ひざ)を屈するの思ひ有之(これあり)候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...定家(ていか)の糟粕(そうはく)をしゃぶるでもなく自己の本領屹然(きつぜん)として山岳と高きを争い日月と光を競うところ実に畏(おそ)るべく尊むべく覚えず膝(ひざ)を屈するの思い有之(これあり)候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...十七字中に屈すべき文学者にはあらざりしなり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...人がビックリしている間はそれで良いがビックリしなくなると退屈する...
三好十郎 「絵画について」
...かくては正義の人も暴力の前には屈することあるがごとし(キケロ)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...英気堂々猶(なほ)屈する所なき也...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...キット退屈するに違いないと思って君をペテンにかけて引っぱって来たわけさ...
夢野久作 「二重心臓」
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