...三大急潮の中で、尾鰭のようにどちらも小さくなったものを副潮と言います...
...その中に大きな金魚がゆったりと尾鰭をゆすぶって泳いでいるのだった...
海野十三 「千早館の迷路」
...つと尾鰭をつよく振って底深くもぐりこんだ...
太宰治 「魚服記」
...自分なども五十年来書物から人間から自然からこそこそ盗み集めた種に少しばかり尾鰭(おひれ)をつけて全部自分で発明したか...
寺田寅彦 「随筆難」
...いろいろと尾鰭がつきますからね...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...尾鰭で一跳ねやったために...
豊島与志雄 「鯉」
...尾鰭の先が硬ばり...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...真偽とりまぜたものに尾鰭をつけ色合を変えた密告で...
豊島与志雄 「山吹の花」
...脊柱(せきちゅう)がずっと尾鰭(おびれ)の真中をつき抜けて伸び出ていることである...
中谷宇吉郎 「イグアノドンの唄」
...大阪の實家の事を訊かれて竹齋の瀧三郎が面喰つた樣子、上役人や錢形平次が眼をつけてゐると知つて、觀念したものか、丸橋忠彌の穴倉に案内してガラツ八に二千兩の袖の下を掴ませ、事件をウヤムヤにさせようとした經繹(いきさつ)、わけても妹のお雪が、兄を庇(かば)ふのか、八五郎の身の上を心配するのか、涙を流さんばかりに拜んだ話まで――八五郎の口から聞くと、尾鰭が付いて、なか/\に面白くなります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尾鰭を動かすわけでもない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...この真冬に蘭鋳が悠々と尾鰭を動かしているといったぐあい...
久生十蘭 「魔都」
...尾鰭をつけてそれに結びつけられたため...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...鮮やかに「芸」としても尾鰭というものがついてきていた...
正岡容 「小説 圓朝」
...尾鰭(おひれ)がついたら...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...右にあげた二つなどは尾鰭(おひれ)の付かない例にはいるだろう...
山本周五郎 「季節のない街」
...ゆったりと尾鰭(おびれ)を動かしていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...話に尾鰭(おひれ)がついたものであろう...
山本周五郎 「山彦乙女」
...多くはまだいき/\として美しい尾鰭を動かして泳いでゐるのである...
若山牧水 「樹木とその葉」
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