...今尚言ひ続けてゐるにもせよ尚且つ厳密に天才者と言はるべき程の天才者等は...
生田長江 「ニイチエ雑観」
...極めて乏しい材料を通して見たに過ぎなかつたであらうけれど尚且つ...
生田長江 「ニイチエ雑観」
...ローリングをして尚且つ泡の線が殆んど全体に亘って無事でいられたのは...
大阪圭吉 「死の快走船」
...否シエークスピアの客観的なるだに尚且つ全く当代の英国民性を脱却し得ざりしにあらずや...
綱島梁川 「国民性と文学」
...尚且つ同僚を警め...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...であるから吾々は両者の間に於て共通でありながら尚且つ互に異っている処のものを用いる必要がある...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...尚且つその不振がいわれる所以のものは...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...ヒューマニズムという言葉の人間中心主義的・相対主義的・尚且つ反インテレクチュアリズム的・ニュアンスを最も露骨に告白している...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...私としてはわが社現在の方法を以てするも尚且つ米國の年々出現する新型に能く追隨し得るやを危惧してゐるのであつて...
豊田喜一郎 「プレスの操作に手工業を加味」
...いや、困ったことに、周到な用意を伴った誠心誠意よりも、尚且つ、単なる強制の方が良い結果をあげる場合が甚だ多いのである...
中島敦 「南島譚」
...尚且つ当時に於ける他の流行の詩(気取つたり...
萩原朔太郎 「愛の詩集」
...尚且つあへて反駁すべき理由を認めない...
萩原朔太郎 「青猫」
...尚且つ藝術家の態度を持し...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...尚且つ私等の詩風は詩壇の「時代的流行」にまでなつてしまつた...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...そして尚且つ、君の習俗を超越した放縱無禮の野蠻に對し、芥川君のいかに禮節正しき人物であることだらう...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...尚且つ僕が滿點の贊意を表せず...
萩原朔太郎 「ローマ字論者への質疑」
...=八代子の談話中=直方(のうがた)署の留置場に於て、初めて呉一郎に面会したる際「お前は何か夢を見ていやしなかったか」と尋ねしは「嘗(かつ)て夢遊病の事を耳にせしためなり」云々と弁明せるが、一婦人、特に農家の一主婦としての教養以外に、何等の高等なる学識を有せざるべき筈の八代子が、此(かく)の如き非常事件に際し、かかる超常識的に高等なる、精神科学的現象の存在の、可能なる事を考え得るさえも、不可思議というべきに、更にこれを実地に当て嵌(は)めて、直ちに事件の裡面の真相を穿(うが)たんと試みたるが如きは、真に驚くべき事実にして、仮令(たとい)同婦人が如何に慧敏(けいびん)、且つ果敢なる判断力を有するものと見るも、尚且つ、不自然の感を免れず...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...双方の弁護士の一流の頭脳を以てしても尚且つ...
夢野久作 「霊感!」
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