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饗庭篁村 「木曾道中記」
...アルコールランプを少しの間燃して暖をとって無理に寝た...
板倉勝宣 「春の上河内へ」
...少しの間線路を通行さして貰はねばならぬ...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...空襲警報の出ている少しの間だけ消せばいいのじゃないか...
海野十三 「空襲警報」
...わしを少しの間、一人で置いてくれぬか」雲山氏は、力ない声で、妙なことを云い出した...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...出てから少しの間静かに休養すればよかろうと思う...
大杉栄 「獄中消息」
...二十二村正のおじさんは、にやにやとして、懸賞金の目録の追加をこしらえようと、紙入を取り出していると、かたことと廊下を歩む朝ちゃんの足音、しばらくは聞えていたのですが、それが聞えなくなって、ほんの少しの間、「キャッ」という声が、その方面で起ったものですから、こちらの同勢が聞いて、震え上って、また、「キャッ」と叫びました...
中里介山 「大菩薩峠」
...何でもいいから、暫く御逗留なさいね、少しの間、この福井の御城下を見物したり、三国へとうじんぼうをたずねたりして、当分こちらにいらっしゃいね...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかしもう少しの間は……」「少しって...
夏目漱石 「虞美人草」
...兄さんは少しの間それを見ていました...
夏目漱石 「行人」
...二人は少しの間煙草(たばこ)を吹かして黙っていた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...少しの間我慢をしてくれい? 何? お前は怒つて居るのか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少しの間に、女中達はすつかり変つてゐた...
林芙美子 「浮雲」
...少しの間だからおとなしく待っていらっしゃい...
林芙美子 「泣虫小僧」
...「少しの間待っていたまえ――何...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...義父(ちち)の眼から少しの間でも遁(のが)れていたかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...少しの間隙も見えなかったという...
吉川英治 「新書太閤記」
...お帰りもさることながら、雪の夜は更けても明るうございますし、このお寒さ、せめてお駕籠のうちも暖かにお戻り遊ばすよう、どうぞ、も少しの間、こちらでお飲(すご)しくださいませ」と、思いがけない迎えである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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