...少しの間も靜かにしてゐられないやうに氣が苛々(いら/\)してゐた...
石川啄木 「不穩」
...少しの間流れに遡(さかのぼ)って進めば...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...少しの間(うち)...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...ホンの少しの間でも貴男をわすれる事が出来なくなってしまったのでございます...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...あまり遠くへゆかぬようにしてそこらを少しの間ぶらぶらしているところへ...
近松秋江 「黒髪」
...竜之助は少しの間...
中里介山 「大菩薩峠」
...ほんの少しの間だが...
中里介山 「大菩薩峠」
...二十二村正のおじさんは、にやにやとして、懸賞金の目録の追加をこしらえようと、紙入を取り出していると、かたことと廊下を歩む朝ちゃんの足音、しばらくは聞えていたのですが、それが聞えなくなって、ほんの少しの間、「キャッ」という声が、その方面で起ったものですから、こちらの同勢が聞いて、震え上って、また、「キャッ」と叫びました...
中里介山 「大菩薩峠」
...その上から少しの間違いもなく難曲を征服し...
野村胡堂 「楽聖物語」
...もうほんの少しの間でも保(も)たせるように...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...彼女は、少しの間、物思(ものおも)はしげだつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...少しの間、私の立場になってください...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...うら若い洋装の娘がやつて来て「ハンコ屋さん少しの間...
宮地嘉六 「老残」
...あなたは少しの間ここに立って待っていらっしゃって...
モルナール・フェレンツ Molnar Ferenc 森鴎外訳 「最終の午後」
...ただ少しの間の事です...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...せめて少しの間でも脱れ出る事が出来る...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
...義父(ちち)の眼から少しの間でも遁(のが)れていたかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...少しの間静かにしているがよい」「オ! その声は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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