...分らない分らないで一年も二年も机の前で悩むよりは...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...私ほど不幸せな女はないと悩むのであつた...
武田麟太郎 「一の酉」
...生活に悩む人々が...
辰野隆 「芸術統制是非」
...かえってくすぐったさに悩む余りの愚痴のようにも聞きなされる...
寺田寅彦 「相対性原理側面観」
...あの依頼人が思い悩む謎に対して...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...また使命の重きに悩むものの如く...
中里介山 「大菩薩峠」
...痛み悩むこと更にやむときなし...
久生十蘭 「玉取物語」
...辛いのだと初めから分けて考へることを止めたらどうだらうなどと思ひ悩むのであつて...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...悩むというより、恐れています...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...良心の呵責に悩むことはないし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...そこで彼は悩む者のするやうに両手で確り頭を圧えた...
牧野信一 「爪」
...興味中心の残忍性丈が狂い廻っているのではないか? そして私は遂に心の弱い青年――悩む事を知って...
松永延造 「職工と微笑」
...テシュウ・ルウムブウでは人間は誰も欠乏に悩むことは出来ない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その対立と矛盾とを悲しみ悩む懐疑こそ正しき懐疑である...
三木清 「語られざる哲学」
...われよりの願と人に知られで宮づかへする手立(てだて)もがなとおもひ悩むほどに...
森鴎外 「文づかひ」
...物質の欠乏に悩む欧洲の地図の色が百色眼鏡(ひゃくいろめがね)のように変化し初め...
夢野久作 「暗黒公使」
...正直私のいちばん悩むところである...
吉川英治 「随筆 新平家」
...ついに藤壺は罪の種を宿して「あさましき御宿世(すくせ)の程」に苦しみ悩む...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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