...希望と恐怖とにふるえている...
芥川龍之介 「葱」
...嚏(くさめ)をした拍子に手がふるえて...
芥川龍之介 「鼻」
...こまかくふるえている...
海野十三 「火星探険」
...いよいよ始まったと村の人たちは時計屋敷のたたりにふるえあがった...
海野十三 「時計屋敷の秘密」
...ふるえていらしったと申します...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...「私は四十五になりますが、寒い時には裘(かわごろも)を一枚着、暑い時には葛衣(かたびら)を一枚着、そして、朝と晩には、粥をいっぱいずつ食べて、初めからすこしも物を無駄にはいたしませんが、それでも平生(いつも)困っております、だから冬暖かい年があっても、寒さにふるえ、年が豊かでも飢に苦しんでおります、だから一人の知己もありません、家には無論蓄積がありませんから、妻や児(こども)までが軽蔑します、郷党は郷党で、交際をしてくれません、私は他に訴える所がありません、大神は富貴の案を主(つかさど)っておられますから、お呵(しかり)を顧みずにお願いいたします、どうか私の将来のことをお知らせくださいますとともに、いつがきたならこの困阨(こんやく)を逃れて、苦しまないようになりましょうか、それをお知らせくださいまして、枯魚(こぎょ)が斗水(とすい)を得るように、また窮鳥が休むに好い枝に托(つ)くようになされてくださいませ、それが万一、私の運が定っていて、後からどうすることもできなくて、一生を薄命不遇に終らねばならぬようになっておってもかまいません、どうかお知らせくださいますように」友仁はそのままそこへ※伏(せんぷく)していた...
田中貢太郎 「富貴発跡司志」
...暑い日であったがふるえ上がるほど「つめたかった」だけで涼しいとはいわれなかった...
寺田寅彦 「涼味数題」
...くちびるはぶるぶるふるえだしました...
フョードル・ドストエフスキー 神西清訳 「百姓マレイ」
...土のようになってふるえたのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...手早く服をぬいでふるえる五体をそこにしずめた時の気もちといったら……...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...馬車に乗ってもまだ身内がふるえていた...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...くゎッと熱くなるような喜びにふるえた...
本庄陸男 「石狩川」
...嘉助はぶるぶるふるえました...
宮沢賢治 「風の又三郎」
...そしてお兼の手に伝わるほど激しくふるえた...
山本周五郎 「青べか物語」
...お召し状だぞ」彼はふるえる指で文を解いた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...微(かす)かなふるえすら現しているのである...
吉川英治 「親鸞」
...ああ遺憾至極(いかんしごく)」思わず拳(こぶし)が膝にふるえる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...寒さにふるえあがった...
吉川英治 「源頼朝」
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