...初夏には王朝の花橘(はなたちばな)をしのばせる香が小園に満ち...
青木正児 「九年母」
...右側の障子の外が『ホトトギス』へ掲げた小園で奥行四間もあろうか萩の本(もと)を束ねたのが数株心のままに茂っているが花はまだついておらぬ...
寺田寅彦 「根岸庵を訪う記」
...三径(さんけい)の十歩(じっぽ)に尽きて蓼(たで)の花十歩に足らぬ庭先の小園ながら...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...英介は小園と相愛で...
牧野信一 「淡雪」
...愚痴を滾さない人情家だから小園は幸せだよ...
牧野信一 「淡雪」
...小園さんよりも若い時の写真が飾つてあつた...
牧野信一 「淡雪」
...小園の案内で新富座や歌舞伎座を見物した...
牧野信一 「淡雪」
...新吉が知つて以来はじめて小園が訪れた...
牧野信一 「淡雪」
...小園に意見めいたことを告げてゐた...
牧野信一 「淡雪」
...つまり実家の風には終ひまで弓を引かう……浦賀のおぢさんにさへ楯を突いて……」小園は泣いてゐた...
牧野信一 「淡雪」
...小園は夜会巻といふ髪(あたま)で...
牧野信一 「淡雪」
...」新吉の権幕におろおろして小園もうろたへたが...
牧野信一 「淡雪」
...小園が誰よりも一番激しい愁嘆を示した...
牧野信一 「淡雪」
...「姉さん――」と貞介は小園を呼ぶのであつた...
牧野信一 「淡雪」
...「小園栽柳六年過...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...席上題「新闢小園」の七律各一首...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...漫向小園開...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...裏の小園に榻(とう)を持ち出して昼寝していた武松をゆり起して...
吉川英治 「新・水滸伝」
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