...右側の障子の外が『ホトトギス』へ掲げた小園で奥行四間もあろうか萩の本(もと)を束ねたのが数株心のままに茂っているが花はまだついておらぬ...
寺田寅彦 「根岸庵を訪う記」
...様々な昼間の匂ひに洗はれて、小園が、家の背後(うしろ)で、冬の陽光(ひかり)を浴びる時、彼は壁の根元に打倒れ、泥灰石に塗(まみ)れつゝ魚の切身にそつくりな、眼(め)を細くして、汚れた壁に匍((は))ひ付いた、葡萄葉(ぶだうば)の、さやさやさやぐを聴いてゐた...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...三径(さんけい)の十歩(じっぽ)に尽きて蓼(たで)の花十歩に足らぬ庭先の小園ながら...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...小園容子といふのも来たが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...Fは小園を里へ戻して桑原家の名目を継がせたい...
牧野信一 「淡雪」
...愚痴を滾さない人情家だから小園は幸せだよ...
牧野信一 「淡雪」
...水族館のやうな暗い廊下を曲つて奥へ来ると、小園が、「まあ、新ちやんも来たの?」と叫んで、新吉を抱いた...
牧野信一 「淡雪」
...はじめそれが小園さんとばかり思つたが...
牧野信一 「淡雪」
...小園の案内で新富座や歌舞伎座を見物した...
牧野信一 「淡雪」
...新吉が知つて以来はじめて小園が訪れた...
牧野信一 「淡雪」
...片方の腕を小園に執られて中学の坂を昇つた...
牧野信一 「淡雪」
...小園は夜会巻といふ髪(あたま)で...
牧野信一 「淡雪」
...」小園は新吉の本箱からビロード張りの写真帖を取り出して幾度も眺めたが...
牧野信一 「淡雪」
...母と小園を思ひ比べると途方もない憂鬱に襲はれた...
牧野信一 「淡雪」
...床の間に飾つてある小園の雛の道具を片づけてゐた...
牧野信一 「淡雪」
...遺書は小園と新吉に宛てゝ一通宛だつたが...
牧野信一 「淡雪」
...その考えはおそらくその小園の範囲以上には及ばず...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...売過何惜小園林...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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