...何にいたせ太閤殿下の御威勢を以て大名小名に功を競わせ...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...わたくしは小名木川の堀割が中川らしい河の流れに合するのを知ったが...
永井荷風 「放水路」
...運河の眺望は深川(ふかがは)の小名木川辺(をなぎがはへん)に限らず...
永井荷風 「水 附渡船」
...(作者が二十歳の頃よく釣舟を漕いで往復した小名木川...
永井荷風 「来訪者」
...小名路(こなじ)の花屋のお若さんといえば...
中里介山 「大菩薩峠」
...小名路(こなじ)の宿を通ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...三百人もの大名小名どもが食い合っていて何になる...
中里介山 「大菩薩峠」
...小名浜でハッキリしたものが...
中里介山 「大菩薩峠」
...小名浜までは白雲先生一人旅であったが...
中里介山 「大菩薩峠」
...「左様、いったんは大いに乱れて、それから後がどうなりますか、そこにまた深い観察が必要になって参りますな、仮に王幕相闘うこと、鎌倉以来の朝家と武家との間柄のような状態に立ちいたりましても、それからどうなりますか、容易に予断を許しません、勤王の方は、西南の雄藩が支持しておりまして、これが関ヶ原以来の鬱憤を兼ね、その潜勢力は容易なものではありません、幕府の方は、なにしろ二百数十年の天下でも、人心が萎(な)え、屋台骨が傾いておりますから、気勢に於て、すでに西南に圧倒されて、あとは朽木(くちき)を押すばかりとなっているとは申しますが、関東だからと申しましたとて、なにしろ武力の権を一手に握り、家康が選定した江戸の城に根を構え、譜代(ふだい)外様(とざま)の掩護(えんご)のほかに、八万騎の直参を持っているのですから、そう一朝一夕に倒れるというわけにはいきますまいから、当分は大いに乱れて、両方の勢力互角――つまり、日本が東西にわかれて長期戦になる、昔の南北朝を方角を換えて規模を大きくしたようなことになりはしないか、識者は多くはそう観察して、その成行きを最も怖れているのですが、全国の大小名も、今のうち早く向背をきめて置かぬと後日の難となる、そういうわけで、旗印を塗りかえているのもあれば、ボカしているのもある、そこで旗色の色別けはほぼわかって来ているようですが、どのみち、一度は大いに乱れて日本が二大勢力の争いの巷(ちまた)となる、こう覚悟をしていなければ嘘でしょう」と関守氏は能弁に語りましたが、これは関守氏を待って、はじめて下さるべき卓抜の見識でもなんでもありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...語尾の ek というのは縮小名詞の接尾語で...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...その頃巷間の噂となりし小名木川の首無し事件を演じたりけり...
正岡容 「随筆 寄席風俗」
...自分はこの小名ある地のしばしば谷川の岸であることと...
柳田國男 「地名の研究」
...小名木川が中川へおちるところに船番所がある...
山本周五郎 「菊千代抄」
...ふとすると小名木川で遊んでいた子供たちの...
山本周五郎 「菊千代抄」
...なお肯(がえ)んぜぬ近畿(きんき)の大小名を一個一個討って行っても...
吉川英治 「黒田如水」
...朝には、大名小名に対し、親愛を尽し、夕べには寵臣近習に向つて、政道の損益を評し、天下泰平の工夫、更に懈怠(けたい)もなかりけり...
吉川英治 「新書太閤記」
...建築用材の運搬や大小名(だいしょうみょう)の往来でいっぱいで...
吉川英治 「宮本武蔵」
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