...鰤(ぶり)、鮪(まぐろ)、ともに二万疋(びき)...
泉鏡花 「海神別荘」
...――鰤のうまさ、うますぎる!(先日貰つた残り)午後は曇つて憂欝になつてゐるところへ、樹明君来庵、すぐ酒屋へ魚屋へ、Jさんも加はつて、第三回忘年会を開催した、酒は二升ある、下物はおばやけ、くぢら、ユカイだつた、おとなしく解散して、ほんにぐつすり寝た...
種田山頭火 「其中日記」
...「水先案内(パイロット・フィッシュ)」〔(鰤の類 Naucrates ductor 鱶の先頭に立つのでこの名がある)〕と呼ばれる魚だ...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...○街頭の柳散尽(ちりつく)して骨董屋の店先に支那水仙の花開き海鼠(なまこ)は安く鰤(ぶり)鰆(さわら)に油乗って八百屋の店に蕪大根色白く...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...主な収入は鰤(ぶり)であって...
中谷宇吉郎 「大謀網」
...「鰤の三千もはいっている時なら...
中谷宇吉郎 「大謀網」
...鰯網(いわしあみ)か鰤網(ぶりあみ)か」「左傷(ひだりきず)の五右衞門が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ある先輩が経営することに決つた其鰤敷魚場は今月(十一月)から来年の六月迄房州の何某村(村名を今ちよいと失念した)で行はれる...
牧野信一 「来年は何をするか」
...一網に何萬と鯔(ぼら)が入つたの鰤(ぶり)が捕れたのと云ふけれど...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...勇壮に鰤(ぶり)釣りを行い...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...二本の鰤くらゐある母親ゆづりの大腿部に...
室生犀星 「神のない子」
...北陸では鰤(ぶり)も同じ目途に供せられ...
柳田國男 「食料名彙」
...店の天井からブラ下っていた鰤の半身(かたみ)を引卸して...
夢野久作 「近世快人伝」
...鰤の半身(かたみ)も...
夢野久作 「近世快人伝」
...「その鰤は商売(あきない)物ばい...
夢野久作 「近世快人伝」
...この鰤は腐っとるばい...
夢野久作 「近世快人伝」
...間誤間誤(まごまご)すると鰤の代りに...
夢野久作 「爆弾太平記」
...対州鰤をアトカタもなくタタキ付けた連中が...
夢野久作 「爆弾太平記」
便利!手書き漢字入力検索