...旨いから蝦と鰤とを食ふのである(今日の鰤は特に旨かつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...鰯のあたま――鰤のあたまダシにもならない鰯のあたまも信仰から十二月二十日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...○街頭の柳散尽(ちりつく)して骨董屋の店先に支那水仙の花開き海鼠(なまこ)は安く鰤(ぶり)鰆(さわら)に油乗って八百屋の店に蕪大根色白く...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...三尺あまりの鰤や...
中谷宇吉郎 「桂浜」
...「鰤の三千もはいっている時なら...
中谷宇吉郎 「大謀網」
...鰯網(いわしあみ)か鰤網(ぶりあみ)か」「左傷(ひだりきず)の五右衞門が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...栗のふくめ煮、鰤のてり燒き、外米に油揚を煮込んだ揚ご飯、こんなものでも仕出し屋からとれば、大變なつひえだと思つて、早苗はみんな自分でつくつて出した...
林芙美子 「風媒」
...ある先輩が経営することに決つた其鰤敷魚場は今月(十一月)から来年の六月迄房州の何某村(村名を今ちよいと失念した)で行はれる...
牧野信一 「来年は何をするか」
...勇壮に鰤(ぶり)釣りを行い...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...貢物は鰤(ぶり)とあるから...
柳田国男 「海上の道」
...北陸では鰤も同じ目途に供せられ...
柳田國男 「食料名彙」
...鼻の先の天井裏からは荒縄で縛った生鰤(ぶり)の半身(かたみ)が...
夢野久作 「近世快人伝」
...骰子(さい)の目に切った生鰤(ぶり)の脂肉(あぶらにく)の生姜(しょうが)醤油に漬けた奴を...
夢野久作 「近世快人伝」
...関西の市場に大勢力を占めていた対州鰤(たいしゅうぶり)という奴が在った...
夢野久作 「爆弾太平記」
...これは春先から対州(たいしゅう)の沿岸を洗い初める暖流に乗って来た鰤の大群が...
夢野久作 「爆弾太平記」
...いわば対州鰤の一つの特徴になっていたくらい盛んなものだった...
夢野久作 「爆弾太平記」
...間誤間誤(まごまご)すると鰤の代りに...
夢野久作 「爆弾太平記」
...何しろ彼奴(きゃつ)等は対州鰤(たいしゅうぶり)時代に手厳しい体験を潜って来ているのだからね...
夢野久作 「爆弾太平記」
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