...寄るべないこのおかあさんの耳に木のこずえが何かささやきました...
ストリンドベルヒ August Strindberg 有島武郎訳 「真夏の夢」
...颯と寄る浪がしら...
泉鏡花 「浮舟」
...まことに御苦労千万!虫が火鉢へ寄るやうになつた...
種田山頭火 「其中日記」
...自分で自分につめ寄るのであった...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...近寄ることをしなかった...
中里介山 「大菩薩峠」
...そう云ったんですわ」「だから何と」「面白かったって」「なぜ」「なぜでも」二重瞼(ふたえまぶた)に寄る波は...
夏目漱石 「虞美人草」
...目黒の与吉は、何が何やら解らない様子で、ぼんやり二人の話を聴いておりましたが、気が付くと沽券(こけん)に拘(かか)わると思ったものか、「寄るな寄るな、見せ物じゃねえ」急に野次馬の方へ向いて精いっぱいの塩辛声(しおからごえ)を張上げます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「えッ、寄るな寄るな、一人残らず切って捨てるぞッ」御家人喜六の腕は抜群でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...近く寄るとサヤサヤと――」「贅澤な辻斬だな」さや/\と衣摺れの音の聞えるのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いづれ立寄ることでせう...
原民喜 「書簡」
...町へ出ると子供の頃よく行ったマルヤ玩具店へ寄る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...一同騒然と駈け寄る...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...ねえ小糸」少しにじり寄るようにしてきて...
正岡容 「小説 圓朝」
...あにをするだよつ!留吉 寄るな! もう我慢ならねえんだ...
三好十郎 「地熱」
...こんなところに流れ寄るやうに落合つて幕舎を張つてゐるのである...
三好達治 「銀座街頭」
...大胆に言い寄る男性の「赤獅子」を...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...少年の箭数(やかず)問い寄る念者(ねんじゃ)ぶりという近世の発句(ほっく)があるが...
柳田国男 「こども風土記」
...知らぬ店へ立寄るは物を買ふ為(ため)でなければならぬのに...
若松賤子 「黄金機会」
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