...誰か云ひ寄る人があればと...
芥川龍之介 「六の宮の姫君」
...」と顏色を變へてつめ寄る...
太宰治 「お伽草紙」
...傍へ寄るな、けがれる...
太宰治 「渡り鳥」
...芳郎が近寄ると女はにっと笑って...
田中貢太郎 「赤い花」
...老年のリヽーが暖かい寝床へ慕ひ寄るのは当然ではないか...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...おのおの両岸の法螺の鳴っている根拠を目指して集まり寄るのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...そう云ったんですわ」「だから何と」「面白かったって」「なぜ」「なぜでも」二重瞼(ふたえまぶた)に寄る波は...
夏目漱石 「虞美人草」
...会社の帰りに並木通りの「アラスカ」のバアへ寄ると...
久生十蘭 「川波」
...そばへ寄ることもできない...
久生十蘭 「キャラコさん」
...僕は……」と甲刑事は少しく怒気を含んだ様子で前へにじり寄ると...
平林初之輔 「祭の夜」
...出がけ医院へ寄る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...ルパンへ寄ると田中三郎に逢ひ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...それから見舞に寄る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...寺木ドクトルへ寄る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...屡故郷の村に訪い寄るという信仰があったものと思われる...
柳田國男 「夢と文芸」
...検分が済んだら一ノ関へたち寄るようにと...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...われらには存じ寄る儀もござりませぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
...霞が浦即興わが宿の灯影さしたる沼尻の葭の繁みに風さわぐ見ゆ沼とざす眞闇ゆ蟲のまひ寄りて集ふ宿屋の灯に遠く居るをみなたち群れて物洗ふ水際に鹿島の宮の鳥居古りたり鹿島香取宮の鳥居は湖越しの水にひたりて相向ひたり苫蔭にひそみつゝ見る雨の日の浪逆(なさか)の浦はかき煙らへり雨けぶる浦をはるけみひとつゆくこれの小舟に寄る浪聞ゆ...
若山牧水 「水郷めぐり」
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