...姉のほうに寄り添うと大きな声で「どなた」と聞いた...
有島武郎 「或る女」
...親子が一つ御簾(みす)のうちに仲好く寄り添うていたのであった...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...壁にぴつたり寄り添うてうづくまつたまゝ...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...そういえばこんなにならないうちはわざとお互に寄り添うてみんなに見せびらかしたのに...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...脱いでいた下駄を突っかけていきなり私の傍(そば)に来て寄り添うようにしながら...
近松秋江 「うつり香」
...向からも寄り添うて来る...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...「よい、御機嫌で――」と、女達は、寄り添うて、中へ案内をしてきた...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...お君は欄干に寄り添うて...
中里介山 「大菩薩峠」
...それと寄り添う若衆の美しさも...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...「――」お銀はその表戸に寄り添うように二つ三つ妙な調子で軽くたたくと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「で話というのは」少し寄り添うようにすると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それに寄り添うようにして線路の真ん中にピタリと止まる...
久生十蘭 「魔都」
...父親の椅子に優しく心配げに寄り添うハイジの姿がやつれて見えた時だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...膝さきの茶碗を脇へおしやって火鉢へ寄り添うた...
矢田津世子 「父」
...様々な小間物店が互に寄り添う...
柳宗悦 「全羅紀行」
...かういつた‥‥第四編一戀人等はいつも日暮になると家の前の腰掛へ寄り添うて腰を掛けてゐることが好きである...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...ひと所に寄り添うたまま...
吉川英治 「新書太閤記」
...皆一所に寄り添うようにして...
若杉鳥子 「ある遊郭での出来事」
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