...全く雪の中で宿る時には...
板倉勝宣 「春の槍から帰って」
...かるが故に健全なる精神は健全なる肉體に宿るといふ言葉は嘘である...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...露の白玉が兩方の眼に宿る...
高濱虚子 「俳諧師」
...そこまで行かなければ宿るべき家もない...
田山花袋 「一兵卒」
...眼に宿るその陰に...
豊島与志雄 「祭りの夜」
...輕井澤に到りて宿る...
長塚節 「草津行」
...彼は刹那(せつな)的に彼女の眼に宿る一種の怪しい力を感じた...
夏目漱石 「明暗」
...せめて一つは良人の胸に宿るわけだから...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...それから巨人の家に往って宿ると縫工夜間寝床に臥せず室隅に臥す...
南方熊楠 「十二支考」
...何かの真の知識が我々の中に宿るようなことはないのであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...我々の欲望と彼女らのそれとが主として宿るその部分を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あんまり端正ではない顔の上に何かしら誠実の相が宿ることもあれば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そこには来るべき工藝論に対する多くの示唆が宿る...
柳宗悦 「工藝の道」
...それらのものにもある種のやさしき美は宿る...
柳宗悦 「工藝の道」
...そこには親まれる性情が宿る...
柳宗悦 「和紙の美」
...風流(ふうりう)の駅長しばし我をして春の遼河の船に立たしむわれの観るこの日も後(のち)の万年(まんねん)も遼河は濁る善悪(よしあし)の外(ほか)みなかみの遼河の柳みじかくて暗きジヤンクの帆を上に置く湯崗子に宿る...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...湯崗子土も草葉もほの白し広野のなかの温泉の路追ひきたり湯崗子にて友の詠む歌あはれなり柳絮の飛ぶ日湯崗子ホテルの前の木かげをも三たびとまでは踏まで別るる遼陽に宿る...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...そこに宿る無形の白石子を想い...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
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