...かようにして生命の宿る世界の数は増すばかりであると言っている...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...新鹿村の湊に宿る...
泉鏡花 「遺稿」
...此(この)夜も山田屋に宿る...
伊藤左千夫 「滝見の旅」
...一五 タカミムスビの神の神靈の宿る所についていうのだろう...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...物賣る家に宿るを得たり...
大町桂月 「上州沼田より日光へ」
...人間に宿る如く宇宙の生命は宿っているのである...
高浜虚子 「俳句への道」
...是れ安心の宿る所...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...浮世の限りの楽(たのし)みは此処にのみ宿ると云はぬばかり...
永井荷風 「夜あるき」
...宿る家もなく途方にくれていたのだった...
永井隆 「この子を残して」
...西忍はその前の晩に満月の光赫(かがや)いたのが袂に宿ると夢を見てあやしんでいたのに法然が着いたと聞いて...
中里介山 「法然行伝」
...鳥沢(とりざわ)も過ぐれば猿はし近くにその夜は宿るべし...
樋口一葉 「ゆく雲」
...この城に宿ることになつた...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...かりに分別ある人の脳裏に宿ることがあるにしても(そんなことは全くありえないことだとわたしは思うのだが)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...判断もまた学問や真理がなくともわれわれのうちに宿ることができる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あの一目見て感ずる・主として顔つきの上に宿る・そしてしばしばきわめて小さな原因から我々に嫌悪を催させる・不釣合をも醜さと呼ぶ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ただ工藝自身の裡(うち)にのみ宿る...
柳宗悦 「工藝の道」
...さらに大きな任務が宿る...
柳宗悦 「工藝の道」
...寝て聞くは蒙古の口(くち)の四平街沙(すな)をしづむるむら雨の音書く文の短きを見て遠く行き疲るとや見んふるさとの人南に赴く車上路すでに蒙古に入れどしばらくは柳にまじり樺しろく立つ山消えて沙のみ白き野のなかの我が車をば横ぎれる雁(かり)酒をもて手をも洗ひぬ内蒙古(うちもうこ)今日ゆく路に澄める水無しはて知らぬ沙の上にて路分る唯だ見てあるも寂しきものを南に宿る...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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