...大抵健全なる精神は不健全なる肉体に宿るやうに...
芥川龍之介 「僻見」
...ちょっとした緊張にも小さき神は宿る...
泉鏡花 「薄紅梅」
...再び鎌倉平野屋に宿る藤の花軒ばの苔の老いにけりといふのがある...
小穴隆一 「二つの繪」
...そこまで行かなければ宿るべき家もない...
田山花袋 「一兵卒」
...彼女の眼に宿る陰など...
豊島与志雄 「祭りの夜」
...今夜この那古井へ宿るまではかつて無かった...
夏目漱石 「草枕」
...けれども涼しい彼女の眼に宿る光りは...
夏目漱石 「明暗」
...それから巨人の家に往って宿ると縫工夜間寝床に臥せず室隅に臥す...
南方熊楠 「十二支考」
...心のまゝに月宿るらん」などいう歌の名所なるに添えてかかる話を作り加えただろうといい居る...
南方熊楠 「十二支考」
...俗にも正直の頭(こうべ)に神宿ると言い伝う...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...彼は仲間の分まで代って山に宿るようになった...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...「正直の頭べに神宿る」ということわざは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...夫の愛情の中に妻として宿る方が...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...だが器用さにこそ多くの罪が宿る...
柳宗悦 「工藝の道」
...わずかな数個の作にのみ美しさが宿る時...
柳宗悦 「工藝の道」
...素朴な器にこそ驚くべき美が宿る...
柳宗悦 「雑器の美」
...純一なその姿にこそかえって美の本質が宿る...
柳宗悦 「民藝四十年」
...嬰児の如き心が宿る...
柳宗悦 「民藝四十年」
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