...暮れて戸塚に宿るらむ...
泉鏡花 「海神別荘」
...一時迂闊に見えても終局の勝利の王者に宿るゆえんを開悟せなければならぬ...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...世に落人の宿る蔭はなく...
高山樗牛 「瀧口入道」
...150泉豐かに猛獸の宿るイデーに彼ら來て...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...罪悪の宿るところに死が見舞う――とは...
中里介山 「大菩薩峠」
...西忍はその前の晩に満月の光赫(かがや)いたのが袂に宿ると夢を見てあやしんでいたのに法然が着いたと聞いて...
中里介山 「法然行伝」
...あなたの胸に新しい命が宿る事ができるなら満足です...
夏目漱石 「こころ」
...彼はなぜ宙返りを打った」疑いはまさしくそこに宿るべきはずであった...
夏目漱石 「明暗」
...もっと身近な角力(すもう)の呼び出しや物売りの唄にも民族の旋法が宿る...
信時潔 「歌詞とその曲」
...だが今にして胸に宿る辞世の言葉は――水のごとくも来たり...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...至純の心にのみ宿る純情の美しさが...
萩原朔太郎 「田端に居た頃」
...宿るに手頃な宿屋やホテルが二三窓外に飛び去るのが眼に入つたが...
北條民雄 「大阪の一夜」
...やう/\五六里を行きて須原に宿る...
正岡子規 「かけはしの記」
...それから巨人の家に往って宿ると縫工夜間寝床に臥せず室隅に臥す...
南方熊楠 「十二支考」
...よほど骨を折らなければ我々の思想の中に宿ることはできないのである)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一つの物体とその中央に宿る霊魂とからなり・音楽的韻律によってその周辺にひろがる・神聖な・甚だ幸福な・甚だ偉大な・甚だ賢明な・永遠な・神である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その要求には常に正しい意志が宿る...
柳宗悦 「工藝の道」
...次の日退陣して宿る所には...
吉川英治 「三国志」
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