...それトロイア軍中に進み入らんと欲するか?新たに來り陣頭にトレーイケスの族宿る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...眼に宿るその陰に...
豊島与志雄 「祭りの夜」
...浮世の限りの楽(たのし)みは此処にのみ宿ると云はぬばかり...
永井荷風 「夜あるき」
...悪木(あくぼく)の梢にも情けの露は宿ると申しまして...
中里介山 「大菩薩峠」
...すべてが借り物になって魂の宿る余地がなくなるばかりです...
夏目漱石 「道楽と職業」
...彼はなぜ宙返りを打った」疑いはまさしくそこに宿るべきはずであった...
夏目漱石 「明暗」
...宿る程の分際ではなかったが...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...宿るを須(ま)つ...
南方熊楠 「十二支考」
...人間の生命は息と眼の中に宿るものだと考えた...
宮本百合子 「幸福の感覚」
...この種の人々の間に徳の実例が宿ることは非常に稀である*...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あの一目見て感ずる・主として顔つきの上に宿る・そしてしばしばきわめて小さな原因から我々に嫌悪を催させる・不釣合をも醜さと呼ぶ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一切を自然に任じた古作品により深い美が宿ることをどうして否むことができよう...
柳宗悦 「工藝の道」
...純一なその姿にこそ却つて美の本質が宿る...
柳宗悦 「雑器の美」
...素朴な器にこそ驚くべき美が宿る...
柳宗悦 「民藝四十年」
...其処に本質的な見方が宿る...
柳宗悦 「民藝四十年」
...母胎に宿ると間もなく...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...風流(ふうりう)の駅長しばし我をして春の遼河の船に立たしむわれの観るこの日も後(のち)の万年(まんねん)も遼河は濁る善悪(よしあし)の外(ほか)みなかみの遼河の柳みじかくて暗きジヤンクの帆を上に置く湯崗子に宿る...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...次の日退陣して宿る所には...
吉川英治 「三国志」
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