...そのとき近くの葦(あし)の葉がざわざわとゆれるけはいがしたのでそのおとの方を振り向くと...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...そのつどうしろを振り向く訳にも行かなかった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...時々心配そうにアーニャの方を振り向くのであった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...母親の方へ振り向くと...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...彼女が振り向くと...
豊島与志雄 「道化役」
...今日は山陽の幅(ふく)を懸け替(か)えて置いた」「ほんに」と和尚さんは後(うし)ろを振り向く...
夏目漱石 「草枕」
...二人が擦れ違つた途端にひよいと振り向くと...
南部修太郎 「猫又先生」
...娘は後ろを振り向いて見なかつたか」「後ろを振り向くどころか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「――」後を振り向くと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さアなんとか言えッ」振り向くと半三郎の後ろには...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不意に後ろを振り向くと...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...何方を振り向く予裕もなくなつて...
牧野信一 「出発」
...黒物の方は振り向く者がない...
柳宗悦 「苗代川の黒物」
...振り向くと同時に急に安心したようにペンを投げ出して立って来た...
横光利一 「旅愁」
...一人として起って振り向く者もいない...
吉川英治 「三国志」
...寧子の麗(うるわ)しい姿に振り向く往来人に...
吉川英治 「新書太閤記」
...後(うしろ)を振り向くな』と――...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...展望のきく前の視野の広さとちがって、背を振り向くと、そこはもう暮れて真っ暗な一乗寺山が自分の眉(まゆ)へ触れそうに近い...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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