...由来理想と現実とを区別する客観的な規準などというものはどこにもありはしないのである...
伊丹万作 「政治に関する随想」
...仮に認識が客観的な原物の模写であり...
戸坂潤 「科学論」
...併しカントの精神に従って築かれたる認識論によれば客観的な関係の厳密な意味での直接な認識はあり得ない...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...独自な体系に基いて而も客観的な立場に立つような哲学の叙述はもはや哲学概論というような入門書に止まることは出来ずに...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...事象の如何にも客観的な依怙ひいきのない冷静な見方のようであるのだが...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...一般に統一的な世界観必ずしも客観的な世界観ではないのである...
戸坂潤 「思想としての文学」
...人間と人間とを結ぶ客観的な関係は第一義的に実在的ではあり得ないというのだったから...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...之に対して云わば客観的なものは物理的空間である...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...空間を単に客観的なものとしてのみは考えずに空間の具体的なる形式的直観と解する時以上の如く考えねばならぬのではないかと思う...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...しかもなお蕪村の客観的なるには及ばず...
正岡子規 「俳人蕪村」
...世界像は客観的な見方において形作られるものであるに反して...
三木清 「哲学入門」
...客観的なものとして...
三木清 「哲学入門」
...知識は主観的・客観的なものである...
三木清 「哲学入門」
...且つ客観的な科学性をもって社会事象に向うようになったことである...
宮本百合子 「明日への新聞」
...文学論議の中心課題をなした問題であるという客観的な重要さも持っていた...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...多くの世界では、その二つがくいちがっていて、客観的な条件は、その歴史性でとらえてだけ主観的に体得される幸福のよりどころとなり得る関係です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そうしてこれ等の趣味の定義や範囲は学者たちの客観的な研究によって決定さるべきもので...
夢野久作 「ナンセンス」
...客観的な描写を意図するのではない...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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