...それだけもう客観的の事実から遠ざかると云う事です...
芥川龍之介 「西郷隆盛」
...肩を下ると同時に客の置いたキユウを手に取つた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...五六人の乗客を載せて...
田山録弥 「くづれた土手」
...一番目の同じようなシーンでは観客はまだそこに現われる群集の一人一人の素性について何も知らなかったのであるが...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...であるから範疇を客観に於て求めるという着眼は...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...すると客は、なにおれの前へ出た時だけ御世辞(おせじ)を云ってくれりゃそれで嬉(うれ)しいんだ、蔭で何と云ったって聞えないから構わないと答えていた...
夏目漱石 「行人」
...吉原へ通う客を拾う辻駕籠(つじかご)の若い者...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...後者は客観的であるという感じが...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...客は昼も夜も満員――夜は通りの四つ角の夜店と...
長谷川時雨 「牢屋の原」
...かくの如き思想そのものが時間性の客觀化を極端化したものとして優に成立し得ることは疑ひの餘地が無い...
波多野精一 「時と永遠」
...水上さんが帰っていらっしゃらないから、こっちから会いに行く、というような気にはなれないの?……さっきお話ししたファッション・ショウは、シスコを経由するはずだけど、旅客機でなら、シアトルまで、わずかの時間で行けるのよ...
久生十蘭 「あなたも私も」
...客の誰かが呶鳴った...
火野葦平 「花と龍」
...一人づゝその美しい客を吐き出した...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...」と、事務員が警戒してると、お客は、黒い丸い曲物を出して、その蓋を開けて、何かを掴んでヒヨイと口へ入れました...
正宗白鳥 「奇怪な客」
...「客観と主観とが相触れるところに生命がある...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...その他船員達の接客法が一層誰れにも快適の感を与へたことであつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...入渠(にゅうきょ)している外国汽船の船員か客かを訪問して来たこの異彩は...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...すみえ旦那さまゆうべ客の帰らぬ間に...
吉川英治 「死んだ千鳥」
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