...妙椿が浜路を誘拐するに幻術で雲にでも乗って来たら宜さそうなもんだのに...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...總ての價が下落するから其下落する所を取るが一番宜いと云ふ結果が生じた...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...すれば宜かつたわけである...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...また宜(う)べならずや...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...もう殆んど宜しいんです...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...そこで、この壮士が坂本竜馬であるか、才谷梅太郎であるか、そんなことは詮索(せんさく)しないで置いて、便宜のために、これをこの場に限り坂本竜馬の名で呼んで相対せしめることにする...
中里介山 「大菩薩峠」
...どうだって宜(い)いんだわ」と云ったが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...氣を付けてやるが宜い」八五郎は平次に言はれた通り運びました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「私も申し上げて宜(よろ)しゅうございましょうか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「何んでも宜い...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...丁度宜い、私も訊きたいことがある」さう言つて、煙草盆を持つたまゝの、主人の主水が縁側の日向(ひなた)に顏を出しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...更生と言っても宜(よ)いでしょう...
野村胡堂 「葬送行進曲」
...其試驗の實際的方法宜しきを得ず...
原勝郎 「貢院の春」
...なあ父樣(とゝさん)一遍(ぺん)勇(いさむ)さんに逢(あ)ふて十分(ぶん)油(あぶら)を取(と)つたら宜(よ)う御座(ござ)りましよと母(はゝ)は猛(たけ)つて前後(ぜんご)もかへり見(み)ず...
樋口一葉 「十三夜」
...そんな政府なら叩き潰して仕舞うが宜いじゃないかと云うと...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...常々便宜をはかつて呉れ...
牧野信一 「自烈亭」
...便宜主義になるときがあるから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...……宜(よ)し……俺は嬢次少年を見事に取って押えてくれよう...
夢野久作 「暗黒公使」
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