...便宜上後(のち)になつて批評家に案出されたものなんだから...
芥川龍之介 「イズムと云ふ語の意味次第」
...△十五萬圓の純益されば何程掛ければ堤防が完全に出來るかと云ふ御尋がございますれば凡そ一年二萬圓掛けましたら宜しい...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...と申しても宜しゅうございましょうな...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...もし宜(よろ)しかったら...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...神様を御信じなさると宜しいのです...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...即(すなは)ち橋梁の便宜を得るに従つて軈(やが)ては廃絶すべきものであらう...
永井荷風 「水 附渡船」
...右の意味に於て私と同時代の世界の最大の偉人はトルストイであったと云って宜かろう...
中里介山 「生前身後の事」
...引き入れられるような――」「だから電灯を灯(つ)けましょう」「イエイエ私は矢張り此の方が宜いんです...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...無駄飯を喰ふ人間の大集團と言つても宜いものでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...道樂も程々にするが宜い――ホイ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...詳(くわ)しく話して見るが宜い...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人の死ぬのをヌケヌケと見ていて宜いものか悪いものか...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...未だ分化しない状態にあると言つても宜いが...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...我れはかなく成りて宜からぬ名を人の耳に傳へれば...
樋口一葉 「ゆく雲」
...此処(ここ)が宜(よ)かろう...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...私は何と云ふべきであらう? あゝ時宜(じき)を得た滿足な答へを思ひつかせてくれるやうな妖精(スピリット)はゐないのか! 空しいのぞみ! 西の風は私の周圍の常春藤(アイヴイ)に囁いたけれどどの優しいエイリエル(妖精の一つ)も言葉の仲介物としてその息を貸してはくれない...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...阿行の「お」を使つて「こお」と書いた方が宜しいやうに思ひます...
森鴎外 「假名遣意見」
...」「宜(よろ)しい...
森鴎外 「かのように」
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