...その完成に尽(つく)くされし努力は既に疾(やまい)を内に潜めいたる先生の肉体をいたむる事深く...
泉鏡花 「遺稿」
...主人学を完成したものとは言えぬのであります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...一切の衆生は専門家の下に立つ極めて至らない不完全者に過ぎなくなる...
戸坂潤 「現代科学教育論」
...完全な無記名の他はないということになる...
戸坂潤 「思想としての文学」
...其の研究法が完成するに至らなかつた...
内藤湖南 「日本上古の状態」
...しかしてまた浮世絵をして整然たる完全の絵画たらしめ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...もうこの奇蹟の大土木工事が完成した...
中谷宇吉郎 「捨てる文化」
...完全に梅吉の傀儡(かいらい)になつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...世界の聯關や秩序ははたして完成と終極とを示すであらうか...
波多野精一 「時と永遠」
...内部にあるお前自身の病毒は完全に蔽いかくされている...
葉山嘉樹 「牢獄の半日」
...しばらくは自分の用事に完全に没頭できることにほとんど幸福を覚えながら...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...俺はこの男に今夜は完全にやられた...
北條民雄 「道化芝居」
...しかもその雌雄両殖器の状態は完全にして敢て欠けし所なし...
牧野富太郎 「植物記」
...古典は完全な形で讀むべきである...
三木清 「哲學はどう學んでゆくか」
...そう云う形で未完成さが現れずに...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...作者がここに置きえたと考えている完全さとは全く別個の完全さを発見し...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...飜譯書としては波多野完治『兒童心理學』(昭和二十二年...
矢田部達郎 「心理學」
...三人の話題を恐ろしい犯罪の方向に引っぱり込んで「完全な犯罪は在り得ない」と主張する星田を...
夢野久作 「殺人迷路」
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