...そして安穏な一生を過ごすのも...
有島武郎 「或る女」
...私はこゝに安穏なる書斎を設けることが出来るぢやないか...
高田保 「貸家を探す話」
...張りのない安穏な生活にはまってしまうし...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...田園的で中流的な旧ヨーロッパのもっとも安穏な特質をまだかなりそなえていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...かかる安穏な時間は通例難渋な時間のあとに来るものであって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...三十二そのやうにして安穏な日をおくつてるうちに二人にとつて一大事がおこつた...
中勘助 「銀の匙」
...天下太平国土安穏なりゃアこそ楽しんでおられるんで御座います...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...かつては王家の庇護(ひご)の下に一賓客的な安穏な日を送ってきたヘンデルの脈管に...
野村胡堂 「楽聖物語」
...世のなか安穏なれ...
三木清 「親鸞」
...それで己(おのれ)は家族を安穏な地位において...
森鴎外 「阿部一族」
...無事安穏な世界の統治をゆずられることなど少しも望んでいなかったらしい...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...さばさばしただよ」草庵の安穏な生活は保証されたようであった...
山本周五郎 「似而非物語」
...それがさもさも安穏な生活をたのしんでいるようにみえて憎悪し...
山本周五郎 「さぶ」
...おれも安穏な余生がおくれるし...
山本周五郎 「日本婦道記」
...平凡ながら極めて安穏な年月を過して来た...
山本周五郎 「日本婦道記」
...平常で安穏な生活の中にいる...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...おれがどれほど平常で安穏な生活を求めているかということも...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...大坂と中国との海上を安穏ならしめ...
吉川英治 「新書太閤記」
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