...木村の葉子も事務長に抱かれて安々と眠っている時に……...
有島武郎 「或る女」
...これは決(けつ)してさう安々(やす/\)と考(かんが)へ出(だ)せるはずのものではないのであるが...
今村明恒 「地震の話」
...家康を相手に安々と百両の金子を借り出してきたといへば...
薄田泣菫 「小壺狩」
...狸ほど安々と手捕(てどり)に出来る獣(けもの)は外(ほか)に無いさうだ...
薄田泣菫 「茶話」
...めんどうな積分的計算をわれわれの無意識の間に安々と仕上げて...
寺田寅彦 「感覚と科学」
...併し科学がそういう具合に安々と教育化されるかどうかは...
戸坂潤 「社会時評」
...不幸にして世間はそう安々と同じ調子で「諒解」はしないだろう...
戸坂潤 「社会時評」
...竜之助とても安々と眠るわけにはゆきません...
中里介山 「大菩薩峠」
...鉄瓶から機関車が安々と生れて来ると思う人は誰もない...
中谷宇吉郎 「科学と国境」
...――彼(か)れは坑夫などの夢にも知りようはずがない漢語を安々と...
夏目漱石 「坑夫」
...蒸籠(せいろ)二つを安々とやってのけたのは結構だった...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...安々と息しているのだ...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...かげに廻りては家の書生がと安々こなされて...
樋口一葉 「ゆく雲」
...どんな愛想のいい娘でもそう安々と歓迎する筈はないから...
久生十蘭 「魔都」
...おかげで真与太郎はすぐ安々と眠ってしまうが...
正岡容 「我が圓朝研究」
...冬の長夜を安々と睡(ねむ)り去るためには...
柳田国男 「雪国の春」
...江戸城を安々と官軍に明け渡してしまったのである...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...安々と身を横たえたくなって来たらしい...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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