...安々(やすやす)塀を乗り越えると...
芥川龍之介 「影」
...どうして安々と認められよう...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...もう安々と隧道を辷(すべ)りぬけて...
芥川龍之介 「蜜柑」
...もう安々と隧道(トンネル)を辷(すべ)りぬけて...
芥川龍之介 「蜜柑」
...安々と曳網の浮標を見つけた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...安々と眠つた母の寝息を聞いては...
石川啄木 「天鵞絨」
...あらん限りの憎悪とその憎悪を是認する理性の力をもつて、斥(しりぞ)けやうとしてゐる習俗が、自分と云ふものゝ隅々にまで喰ひ込んで邪魔をするのだと云ふ自覚は、どんな絶望を彼女に与へたか? 彼女は、いくら懸命に正しい真実に味方する憎悪や反抗が遮ぎらうとしても、安々と、それを振り切つて、どんな、自分を除外し侮辱する情実とでも妥協して、目前の安易を持ちつゞけやうとする、頭の隅にいつも潜んでゐる他の卑劣な気持を、自分ながらどうする事も出来ないのであつた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...喜平は自分の眼ひとつで安々と捜(さぐ)り出してゐる...
薄田泣菫 「小壺狩」
...禄々調査もしないで即日安々と鵜呑みにして了ったのでは...
戸坂潤 「社会時評」
...そう安々とは出て来られないはずだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...とにかく安々と夜明まで寝て...
夏目漱石 「坑夫」
...君も安々と取れるんだ」「そういう論理(ロジック)になるかしら」「当り前さ...
夏目漱石 「明暗」
...いまさらその辺へ一寸安々捨てられもしないし……」「もてあましている?」「全く...
林芙美子 「泣虫小僧」
...……「あゝ俺の相手になつて呉れる人間は皆な安々と眠つて仕舞つたのか……...
牧野信一 「白明」
...」とか「これ位ひのは安々とは見つからないものだらうね...
牧野信一 「淪落の女の日記」
...安々とした目をしているのが...
柳田国男 「雪国の春」
...夢一つ見ませずに安々と眠りましたが...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...養父(おやじ)さんも安々と行く所へも行かれまい」それでも...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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