...安々(やすやす)塀を乗り越えると...
芥川龍之介 「影」
...木村の葉子も事務長に抱かれて安々と眠っている時に……...
有島武郎 「或る女」
...安々と眠つた母の寝息を聞いては...
石川啄木 「天鵞絨」
...外からその手紙を拾えと電話をかけてくることがそう安々と出来ることだろうか...
海野十三 「蠅男」
...家康を相手に安々と百両の金子を借り出してきたといへば...
薄田泣菫 「小壺狩」
...喜平は自分の眼ひとつで安々と捜(さぐ)り出してゐる...
薄田泣菫 「小壺狩」
...安々と死をもたらすことが出来るのを心より喜んだ...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...列車は何の故障もなく安々と支線へ滑り込んだ...
コナン・ドイル 新青年編輯局訳 「臨時急行列車の紛失」
...秋子の盲乳(めくらぢち)によりも一層安々と...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...鉄瓶から機関車が安々と生れて来ると思う人は誰もない...
中谷宇吉郎 「科学と国境」
...とにかく安々と夜明まで寝て...
夏目漱石 「坑夫」
...安々とは死ねやしないさ...
林芙美子 「浮雲」
...いまさらその辺へ一寸安々捨てられもしないし……」「もてあましている?」「全く...
林芙美子 「泣虫小僧」
...かげに廻りては家の書生がと安々こなされて...
樋口一葉 「ゆく雲」
...安々とたやすく快楽が享けられるために...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかしそういう特別に飛び離れて偉大な人格が今日もなお世界に存在する如くに見え、大多数の人類がそういう偉大なと見える人格に由って音頭を取ってもらわねばならないという事実が、私の考察では、まだ世界の文化が非常に偏頗(へんぱ)な状態にある証拠であり、従って大多数の人類がウィルソンの提議に現れたような正大な思想を、何の凝滞(ぎょうたい)も曲解も反抗もなしに、空気を吸い水を飲むように、安々と肯定し、受容し、味解することの出来る程度に達していないものであることを思わせます...
与謝野晶子 「激動の中を行く」
...少しも沁々(しみじみ)とは聞かないのであったが、平手中務は、それこそ彼自身が、念仏を申すように、「亡きお父上備後守様の御生涯をよう思い遊ばせや、この尾張八郡をお伝え遊ばすには、朝(あした)に北境(ほっきょう)の敵と戦い、夕べには東隣の国境に征馬をお向けなされ、ひと月のうち、具足を解いて、安々と、お子たちの中にさざめいてお暮し遊ばした日は、幾日とてもござりませぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
...安々と身を横たえたくなって来たらしい...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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