...発句の季題を借用すると...
芥川龍之介 「上海游記」
...季題のない発句も出来る筈である...
芥川龍之介 「発句私見」
...六 時候の変化によって起こる現象を俳句にては季のものまたは季題と呼びますさらに進んで俳句と季題との関係を説きましょう...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...というのはすでに「霞」「氷解」「燕」「桜の花」「種蒔」「長閑」などは春季のものときまっているのに「春風」とか「春の月」とかわざわざ春ということわりのついた文字を用いた季題を...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...この句の季題は「二月」であります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...なお全然季題を軽視することのできない点に俳句の生命があるのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...たとい多少季題を軽視するような場合があってもどこまでも季題を読みこむということが俳句の一大条件であります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...それは俳句には季題ほど大事なものはないからでありました...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...もし歳時記――俳句の季題を集めた書物――を見たばかりで瓜類は夏に花が咲き秋になって初めて結実するものだなどと考えている人がありましたらそれは大変な間違いと申さなければなりません...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...もっと具体的にいえば五七五調、やかな等の切字、季題、それらは申すに及ばず、古人がせっかく研究して来たところのものに十分の敬意を払って、すなわち一度は忠実なる門下生となってその上において我等は百尺竿頭(かんとう)に一歩を進める底(てい)の心掛けが肝要なことであります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...されば私は俳句は花鳥(季題)諷詠の文学であるというのである...
高浜虚子 「俳句への道」
...十七字という事、季題という事、それらは決してその問題を取り上げてゆくのに適当な形の文芸という事は出来ない...
高浜虚子 「俳句への道」
...九)俳話小話(三)一先ず季題一々の性質をよく吟味することである...
高浜虚子 「俳句への道」
...さうかと思ふと又季題で「時候」の部にはいつて居る立春とか夏至とかいふのは解釋のしやうによつては星學上の季節であり...
寺田寅彦 「天文と俳句」
...要するに此處で所謂「天文」の季題は俳句の第一要素たる「時」を決定すると同時に「天と地の間」の空間を暗示することによつて...
寺田寅彦 「天文と俳句」
...中にはいわゆる季題となるものも決して少なくない...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...さてはまたヒビあかぎれとかそれらの俳諧の季題なるものはすべて...
正岡容 「寄席行燈」
...季題はずれのように衆目をひいた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索