...4大なるものを孕む心は眞正に謙遜を知る心である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...謙遜のこゝろは孕むより産むに至るまでの母體の懊惱のこゝろである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...たはれてはまた火を孕む...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...魂の孕むすべての美しいものは...
薄田泣菫 「独楽園」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...夜あらしを孕む黒雲に吐かれて出でし夜半の月よみの光をほの見せて片破の影ものすごや...
土井晩翠 「天地有情」
...内政上又国防上の危険を孕むものではあるが...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...独特の風格を孕むことになる...
戸坂潤 「思想としての文学」
...之は日ソ国交上重大な結果を孕むものと信じる...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...将来への夢を多く孕むものである...
豊島与志雄 「文学への実感について」
...外国人を見ると青い眼玉の子供を孕むから……これは失礼...
久生十蘭 「だいこん」
...「現在は過去を含み未來を孕む」Le prsent est plein du passet gros de l'avenir といふライプニツの言葉は...
三木清 「歴史哲學」
...『楚辞』に顧兎とあるは注に顧兎月の腹にあるを天下の兎が望み見て気を感じて孕むと見ゆ...
南方熊楠 「十二支考」
...三五〇巻に、〈『魏書(ぎしょ)』いわく、青海周囲千余里、海内小山あり、毎冬氷合の後、良牧馬を以てこの山に置き、来春に至りこれを収む、馬皆孕むあり、生まるるところの駒、名号竜種と為す、必ず駿異多し、吐谷渾かつて波斯(ペルシヤ)馬を得、放ちて海に入れ、因って駒を生み、能く日に千里を行く、世に伝う青海はこれなり〉、『隋書』煬帝(ようだい)紀、〈大業五年、馬牧を青海渚中に置き、以て竜種を求め、効なくしてやむ〉...
南方熊楠 「十二支考」
...ついに黒者と交わりて孕む〉...
南方熊楠 「十二支考」
...荘厳な式場もために一角から崩れかかる危機を孕む...
横光利一 「欧洲紀行」
...「マリヤは婚せずして孕む」――では...
吉川英治 「折々の記」
...キリスト教では“マリアは婚せずして孕む”といったような口を拭いてるところがあるでしょう...
吉川英治 「小説のタネ」
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