...幸(さち)や孕むと疑はる...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...せっかく新しい嵐を孕む雲が...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...文化の単なる向上という言葉はすでに多義性を孕むに至っている...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...内政上又国防上の危険を孕むものではあるが...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...独特の風格を孕むことになる...
戸坂潤 「思想としての文学」
...将来への夢を多く孕むものである...
豊島与志雄 「文学への実感について」
...外国人を見ると青い眼玉の子供を孕むから……これは失礼...
久生十蘭 「だいこん」
...いつでも想う人の子を孕むことができるというその心をうたったものと解して居ります...
久生十蘭 「玉取物語」
...ベルグソンにおいても純粹持續の各々の瞬間は過去を含み未來を孕むと考へられてゐる...
三木清 「認識論」
...無の體驗とも考へられる創造の體驗は却て最も積極的なものを孕む...
三木清 「歴史哲學」
...かの「現在は過去を含み未來を孕む」といふことが時間の優越な姿を現はすこととなり...
三木清 「歴史哲學」
...『楚辞』に顧兎とあるは注に顧兎月の腹にあるを天下の兎が望み見て気を感じて孕むと見ゆ...
南方熊楠 「十二支考」
...三五〇巻に、〈『魏書(ぎしょ)』いわく、青海周囲千余里、海内小山あり、毎冬氷合の後、良牧馬を以てこの山に置き、来春に至りこれを収む、馬皆孕むあり、生まるるところの駒、名号竜種と為す、必ず駿異多し、吐谷渾かつて波斯(ペルシヤ)馬を得、放ちて海に入れ、因って駒を生み、能く日に千里を行く、世に伝う青海はこれなり〉、『隋書』煬帝(ようだい)紀、〈大業五年、馬牧を青海渚中に置き、以て竜種を求め、効なくしてやむ〉...
南方熊楠 「十二支考」
...婦人これを見て帰れば孕む...
南方熊楠 「十二支考」
...猴食わず交わらずば孕む事なし...
南方熊楠 「十二支考」
...孕む事七、八日で子を生み、四辻に置けば往来する人々指先から乳を出して飲ませる...
南方熊楠 「十二支考」
...新しい開拓として大きな未来を孕むものと思へる...
柳宗悦 「和紙十年」
...荘厳な式場もために一角から崩れかかる危機を孕む...
横光利一 「欧洲紀行」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??