...女の御用を勤めて嬉しがる腰抜の無気力漢(いくぢなし)だ...
内田魯庵 「犬物語」
...それは嬉しがることであったろうか...
海野十三 「大空魔艦」
...つねに苫屋の中に住んでいる浦人らはかえって浅草の仲見世を嬉しがる...
丘浅次郎 「いわゆる自然の美と自然の愛」
...今時(いまどき)の文学者と一緒に蚊取線香の匂ひを嬉しがる方の男だつた...
薄田泣菫 「茶話」
...ことに女にはそんな毒にあたって嬉しがる連中が多いと思います...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...お客さんだ」益雄は何故(なぜ)そんなに子供が嬉しがるか判らなかった...
田中貢太郎 「草藪の中」
...金蔵の嬉しがるわけも...
中里介山 「大菩薩峠」
...たいまいの櫛(くし)だのというものにありつけるので嬉しがる...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分で自分を馬鹿に教育して嬉しがるんだ...
夏目漱石 「坑夫」
...彼(かれ)の神経は斯様に陳腐な秘密を嗅(か)いで嬉しがる様に退屈を感じてはゐなかつた...
夏目漱石 「それから」
...驚くか、嬉しがるか、恥ずかしがるかと寒月君の様子を窺(うかが)って見ると別段の事もない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...さながら宴会のやうに嬉しがる」とニイチェが言つてるのは真理である...
萩原朔太郎 「僕の孤独癖について」
...皮肉を籠めたつもりで嬉しがるばかもいる...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...誰れか中間が來たのでは無いかと嬉しがるに...
樋口一葉 「たけくらべ」
...余り照子が嬉しがるので...
牧野信一 「妄想患者」
...四つ五つの子が隣の伯母さんに見せんとていと嬉しがる木履(ぽっくり)の鼻緒...
正岡子規 「わが幼時の美感」
...「おっ母さんの云うことならきっときいてよ」「そんなことをあたしが嬉しがるとでも思ってるの」「お願いよ...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...ちっとも嬉しがる様子はなく...
夢野久作 「白髪小僧」
便利!手書き漢字入力検索