...それは彼等の好意を得ることにも何か彼等の権力に媚びる卑しさの潜んでいる為だった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...さもなければ彼等の同性愛に媚びる醜さの潜んでいる為だった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...』3『お前は憐みのために他人の弱點に媚びることをせぬ點に於いては...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...主人の趣味にばかり媚びる訳に行かない...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...自分に媚びることはヨリあさましい...
種田山頭火 「其中日記」
...平生高位顕官の前に出ると必ず持ち出すことに決めているあの媚びるような...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...民衆の既成常識や卑俗常識に媚びるという手もあるだろう...
戸坂潤 「社大党はファッショ化したか?」
...皿を並べて私に媚びる...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...外国人に媚びるものである...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...パンケーキ・シュゼットの媚びるやうな味も今は夢...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...母にのみ媚びるが如き...
牧野信一 「熱海へ」
...田舍の投書家に媚びる事を專門にする賣名專門の徒...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...いかにも乙女らしく媚びることも知らず描かれているが...
「朝の風」
...媚びるところの一つもない口元を真面目に閉じているイエニーの顔つきには...
宮本百合子 「カール・マルクスとその夫人」
...ほとんど人に媚びるような眼の色であつた...
三好十郎 「肌の匂い」
...温順を裝つて權勢に媚びる態度ではない...
森林太郎 「高瀬舟」
...人に媚びるやうな光沢を現した...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「不可説」
...媚びるやうな眼を投げた...
吉井勇 「酔狂録」
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