...其処に芸術家としての貪婪が...
芥川龍之介 「近藤浩一路氏」
...貪婪(たんらん)の羽虫(はむし)の群(むれ)もなにかあらむ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...これこそ貪婪な美食主義のはかない片鱗ではなからうか...
太宰治 「道化の華」
...高き名になど貪婪の激しきや?わが寛大のアカイオイ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...その貪婪性についてドイツで一度ならず不快を覚えたことがあった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...俺がこうした莫迦(ばか)げた事柄への貪婪(どんらん)を以て(しかも哲学者的な冷徹な思索を欠いて)生れて来ているということこそ...
中島敦 「狼疾記」
...すると黒点が私の貪婪な眼眸(まなざし)の中に留つた...
中原中也 「ヂェラルド・ド・ネルヴァル」
...無事に貪婪(どんらん)な関所を通って田沼主殿頭の目に留まりました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...この二人の貪婪(どんらん)なる美術鑑賞者のために...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...貪婪(どんらん)で執拗で薄黒くて不気味なくせに...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...貪婪(どんらん)な悪魔が牙を隠している...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...いまや貪婪な窓と交代して...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「窓」
...あのやうな笑ひ方をする人物には貪婪さや卑劣さがいさゝかもなく...
牧野信一 「浅原六朗抄」
...貪婪な眼でも輝かせて...
牧野信一 「冬物語」
...それらの言葉と顔付との間には瑛子が自覚していない貪婪なものが潜められていて...
「海流」
...その精神的所産までを貪婪に食いつくそうとする...
宮本百合子 「木の芽だち」
...私はそれを実に貪婪(どんらん)に吸い込む...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...おのれの権勢や利欲にも貪婪(どんらん)に執着(しゅうじゃく)する...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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