...娑婆(しゃば)世界は常寂光土(じょうじゃつこうど)にひとしい...
芥川龍之介 「道祖問答」
...苟(いやし)くも娑婆界(しやばかい)に生まれたからは何びとも「人生の従軍記者」になることは出来ない...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...かつて一たび史家の為に地獄に落とされし仏教の新たに娑婆に還りたるを思へば...
津田左右吉 「仏教史家に一言す」
...刑期満ちて娑婆に出た竊盗囚が再び罪を犯すのは...
豊島与志雄 「川端柳」
...この娑婆(しゃば)の中に...
中里介山 「大菩薩峠」
...娑婆(しゃば)の真中に出現したんである...
夏目漱石 「坑夫」
...劇評家たちが娑婆(しゃば)ッ気を起すことになり...
野村胡堂 「胡堂百話」
...俺が出娑婆(でしやば)つても文句はあるまいね...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...娑婆(しやば)の業を人間に与へ給ふ...
林芙美子 「浮雲」
...「娑婆(しゃば)に戻ったようでした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...一度その中に這入(はい)つて善くその内部を研究し而して後に娑婆(しゃば)に出でなば再(ふたたび)陥る憂(うれい)なかるべし...
正岡子規 「墨汁一滴」
...玄奘(げんじょう)が訳した『大毘婆娑論』巻百三に菩薩菩提樹下に修道する所に魔王攻め来る...
南方熊楠 「十二支考」
......
三好達治 「短歌集 日まはり」
...娑婆(しゃば)というのがここいらあたりじゃ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...さても婆娑羅を知らぬ一徹な御仁(ごじん)かな――と...
吉川英治 「私本太平記」
...婆娑羅の婆(ば)の字も知りませぬが...
吉川英治 「私本太平記」
...尊氏よりも道誉にちかい当世型の婆娑羅肌(ばさらはだ)といってよい...
吉川英治 「私本太平記」
...この婆娑羅同士のことである...
吉川英治 「私本太平記」
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