...……娑婆界を隔つる谷へ...
芥川龍之介 「河童」
...もう例の婆娑羅(ばさら)の大神と云う...
芥川龍之介 「妖婆」
...無理矢理に娑婆へ暴れ出した罰であらうと考へられる...
石川啄木 「雲は天才である」
...娑婆(しゃば)か...
泉鏡花 「海異記」
......
竹内浩三 「口業」
...死ぬか生きるか娑婆(しゃば)か地獄かと云う際(きわ)どい針線(はりがね)の上に立って身(み)震(ぶる)いをするとき自然と横膈膜(おうかくまく)の底から湧(わ)き上がる至誠の声である...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...「まだ娑婆(しやば)に大事の仲間が居るんだらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お秀は二度と娑婆(しやば)ツ氣を出す氣遣ひはない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この男(をとこ)(入道)が娑婆(しやば)での最後で...
長谷川時雨 「尼たちへの消息」
...親分が娑婆の風に吹かれている頃は...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...建物の向にはつきりと呉娑娑宇山がうづくまつてゐる姿がうつつた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...……新之助さんがいやはりました――これまでは隠して居ったけんど、娑婆に出たら、やっぱり、玉井金五郎はんの弟分になって、万事、やって行きたい...
火野葦平 「花と龍」
...かあいそうなのはこちとらじゃねえか! 腕を持ってて腕が使えねえこんな娑婆(しゃば)に生きながらえているこちとらじゃねえか! 子供のことまで文句をつけてもらうめえ」子供は学校にあげねばならぬおきてだというから上げている...
本庄陸男 「白い壁」
...静かだッて淋しいッてまるで娑婆(しゃば)でいう寂莫(せきばく)だの蕭森(しょうしん)だのとは違ってるよ...
正岡子規 「墓」
...どこやらから娑婆(しゃば)の寒い風を吹きつけて来る...
正岡子規 「墓」
...娑婆で忘れて来た事をしに行くのに...
モルナール・フェレンツ Molnar Ferenc 森鴎外訳 「破落戸の昇天」
...――婆娑羅に生きる人...
吉川英治 「私本太平記」
...婆娑羅の婆(ば)の字も知りませぬが...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索