...唯僕等のゐる娑婆(しやば)界である...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...これじゃ婆娑羅(ばさら)の神と云うのも...
芥川龍之介 「妖婆」
...『この女(おんな)はまだ大分(だいぶ)娑婆(しゃば)の臭(くさ)みが残(のこ)っているナ……...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...こういう娑婆(しゃば)にいればいやでも嘘をせにゃならんのは人間の約束事なのだ...
有島武郎 「親子」
...娑婆の違った獣(けだもの)だ...
泉鏡花 「婦系図」
...娑婆の衆生、臭骸相抱いて樂しむも、竟にこれ造化が人をして子孫をつくらしむるの惡戯なるを知らず...
大町桂月 「金華山」
...刑務所から娑婆に出た喜びは...
豊島与志雄 「川端柳」
...まるで娑婆(しゃば)が違う...
夏目漱石 「坑夫」
...空しき文字(もんじ)のみいつまでも娑婆(しゃば)の光りを見る...
夏目漱石 「倫敦塔」
...この娑婆に一人でも俺の胡弓を聴いてくれる人があるうちは...
新美南吉 「最後の胡弓弾き」
...平次も娑婆(しゃば)っ気を出して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...緋娑子さんは、冷淡に眼を外(そ)らしながら、「……そればかりではなく、あんな稚拙(ちせつ)な感傷をぶちまけた自分の手紙が、どこかに保存されていると思うだけで、いまのあたしの感情ではとても耐えられないことなの...
久生十蘭 「キャラコさん」
...獄中の生活はなかなか不自由がちの娑婆(しゃば)に優(まさ)る事数等にて...
福田英子 「妾の半生涯」
...汝娑婆(しゃば)に還って大隋天子に告げ...
南方熊楠 「十二支考」
...吾輩は娑婆(しゃば)の見納めのつもりで或夕方のこと...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...伊吹の婆娑羅(ばさら)天狗だったな...
吉川英治 「私本太平記」
...師直の如き婆娑羅がいたとは意外だった...
吉川英治 「私本太平記」
...婆娑羅(ばさら)な半面もよく気が合うし...
吉川英治 「私本太平記」
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