...この本には、日本文学の妙味がたっぷりと詰まっている...
...料理の妙味は、新鮮な食材と素材への愛情から生まれる...
...旅行の醍醐味は、その土地特有の妙味を感じることだ...
...彼女の歌唱力の妙味は、その独自のフレーズや表現にあった...
...この菓子の妙味は、口に入れた瞬間に広がる濃厚な味わいだ...
...何とも決めていないところに西鶴の妙味がある...
淡島寒月 「明治十年前後」
...椿岳の画の妙味はその畸行と照応していよいよ妙味を深くする感がある...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...何の痕跡も残っていないという妙味がある...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...素人の私にはいわばちょっと妙味があると思われた...
高見順 「仏像とパゴダ」
...その色の調和や対照に妙味尽きないものが出来るやうになつた...
高村光太郎 「智恵子の紙絵」
...これらの矛盾撞着によって三段論法では説けない道理を解説しているところにこの書の妙味があるであろう...
寺田寅彦 「徒然草の鑑賞」
...しかも独特なある妙味さえある云々(うんぬん)...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...如何(いかん)となればこれらの大欠点はかへつて素人画(しろうとえ)の妙味なる一種特別の風韻をなす所以(ゆえん)なればなり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...突然わたしが此の油画を思い起したのは木の葉を縫う夏の日光の真白き卓布の面に落ちかかる色彩の妙味の為めではない...
永井荷風 「砂糖」
...蝉取りの妙味はじっと忍んで行っておしい君(くん)が一生懸命に尻尾(しっぽ)を延ばしたり縮(ちぢ)ましたりしているところを...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ほんの短いものだがつかまへどころに妙味がある...
牧野信一 「海浜日誌」
...つまり酒の妙味の解らない奴は無茶苦茶なんだから...
牧野信一 「妄想患者」
...男性たる喜多村河合の名を並べそれが同じ男性たる伊井をして悶へさすと云ふ表現法を採つたところにこの川柳の妙味がある...
正岡容 「大正東京錦絵」
...奇を求めず巧を弄(ろう)せざる間に無限の妙味を持たせながら常人は何とも感ぜざるべし...
正岡子規 「俳諧大要」
...妙味を見せる場所もなかったように見える...
宮本百合子 「印象」
...白楽天が聞いたという鄂州(がくしゅう)の女の琵琶もこうした妙味があったのであろうと源氏は聞いていたのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...司法權と立法權とは相互牽制の妙味を發揮してゐるわけである...
山浦貫一 「新憲法の解説」
...機略の妙味だが」食一呉の境から退いて...
吉川英治 「三国志」
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