...新來の下女のお高は妙に言葉尻の上る田舍辯で時々無作法なことを言つたりぼんやりして氣の附かぬ事も多かつたが...
高濱虚子 「續俳諧師」
...奇妙に元気が出て...
太宰治 「斜陽」
...妙にその臭いが生暖(なまぬる)くたゞよって来る...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...世界観は人生観(この言葉の方は反対に妙に無組織な情緒的表象をさすのが習俗のようだ)と同じように...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...小説を耽読(たんどく)したためか妙に容態ぶっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...神妙に以前のところに控えている...
中里介山 「大菩薩峠」
...よくもかう巧妙に詰め込まれたものだ...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...眉の跡(あと)青々(あを/\)と妙に淋しく細(ほつ)そりして居りますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「錢形の親分にお目に掛つて申上げたいことが御座います」妙におど/\した五十男が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八」「妙に仔細(わけ)がありそうで気を揉ませるじゃありませんか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...曲者は今晩もまた來るでせう、いや/\曲者が來なくとも、近頃の私の呑(の)む藥は、妙にホロ苦くて、あの藥を呑んでから一日々々と身體が弱るから、いづれは奪られる命にきまつて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...妙に突き詰めた色があります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それが妙に巧(うま)い...
二葉亭四迷 「余が翻訳の標準」
...女の声は妙に聞き覚えがある...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...ダッシュウッド邸の火事の件で二〜三聞きたいことがあります」ビンセントが妙に安堵して歓喜せんばかり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...妙に生暖いのである...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...つい途中から妙に感情が上調子の儘にコヂれて...
牧野信一 「愚かな朝の話」
...奇妙に俳諧だけは冷淡視していました...
柳田国男 「木綿以前の事」
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