...如実に万象を観ざる可らず...
芥川龍之介 「梅花に対する感情」
...芭蕉の情調のトレモロを如実に表現した詩語である...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...民族の移動の起ったことを最も如実に表現している...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...複雑に如実に行かない...
田山録弥 「小説新論」
...そは到底如実には言ひ表はしがたき稀有(けう)無類の意識也...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...その劇中人物が実際の場合に経験するであろうところの緊張とそれに次いで来るように設計された弛緩とを如実に体験すると同等の効果を満喫して涙を流しはなをすする...
寺田寅彦 「自由画稿」
...なかんずく速須佐之男命(はやすさのおのみこと)に関する記事の中には火山現象を如実に連想させるものがはなはだ多い...
寺田寅彦 「神話と地球物理学」
...――その光景がネクラソフの詩の中に恐ろしいほど如実に現われている...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...徹底的に深刻純真なる本能が如実に現われたというまでのことであり...
中里介山 「大菩薩峠」
...即ち作者が「面白いから面白い」ことを如実に現したいといふ態度である...
中原中也 「芸術論覚え書」
...文章の恐ろしさを如実に示しているような気がするのである...
中谷宇吉郎 「寒月の「首縊りの力学」その他」
...如実に生きていたのだから...
中谷宇吉郎 「千年の時差」
...これほど如実に示すことは無いのであるが...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...しかも太文字白抜きに「官許牛肉」の四文字が余りにも如実にありし日のさんぎり文明のあり方を語つてゐた...
正岡容 「山の手歳事記」
...あの少女の風貌が如実に現わしてあって...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...この小さな筆筒もこれらの真理を如実に告げてくれる...
柳宗悦 「工藝の道」
...しかも実さんの舞台上の妖気は如実に...
夢野久作 「実さんの精神分析」
...価値の階級は初めて如実に感得せられる...
和辻哲郎 「『劉生画集及芸術観』について」
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