...殆んどといっても好い位い西洋の新らしい作を読んでいないと思う...
内田魯庵 「温情の裕かな夏目さん」
...白頭(はくとう)と共に勅任官を賜るよりは遥に居心(いごこち)の好い位置である...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...価値以下に下げたと言つても好い位にさげた...
田山録弥 「小説新論」
...山路を一人歩いて行くかれに取って唯一の道伴だと言っても好い位であった...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...殆ど読むに堪へるやうなものはないと言つても好い位である...
田山録弥 「明治文学の概観」
...それは蘆の湯のある處が箱根山彙中の最も展望に都合の好い位地にあるからだ...
近松秋江 「箱根の山々」
...それだけでは今ではあまりに一般的に過ぎる抽象的な概念でしかないとさえ考えて好い位いなのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...泣いても好い位な境遇にゐながら...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...祇園の廓内(くるわうち)でも好い位置を保てないのが不文の規則なのだ...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...元は村のかなり好い位置に居て...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...子は好く自分を知って呉れる二親もあり物質的の苦労を殆ど知ら無いと云って好い位の幸福な日を送って居るのに...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...お関にだけは新らしいのを作ってやったりするので益々図に乗ったお関は家中の殆ど主権者と云って好い位自惚(うぬぼ)れて勝手気ままに振舞って居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...殆ど下等なと云って好い位の想像を以て恭はお久美さんの此頃の態度を推察して居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...息子のロルフの友人といった方が好い位でしょう...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...逃げたものはきつと死ぬると云つても好い位である...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...想像してすると云つた方が好い位である...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
...殆ど條理が立ち過ぎてゐると云つても好い位である...
森林太郎 「高瀬舟」
...4300己は自分が駆足ですぐ地獄へ飛び込んでも好い位だ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
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