...「チャリネは生ける人間の肉体を以て合奏する音楽なり...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...あるいは上野あたりの楽堂で管絃楽を奏する楽家も満堂の聴衆も...
津田左右吉 「芸術と社会」
...門前のカフエーから蓄音機の奏する流行小唄の甘酸つぱい旋律が流れ出して居た...
寺田寅彦 「伊香保」
...その煮物に相応したような曲を奏するというのである...
寺田寅彦 「話の種」
...第一囘會見のときアメリカ海軍軍樂隊の奏する洋樂に...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...クリストフが少し琵音(アルペジオ)を奏すると...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...夫の前で演奏するときでさえ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...浮世絵は隠然として政府の迫害に屈服せざりし平民の意気を示しその凱歌(がいか)を奏するものならずや...
永井荷風 「浮世絵の鑑賞」
...ピアノは果して日本的固有の感情を奏するに適すべきや...
永井荷風 「浮世絵の鑑賞」
...伝記めきたる説明かへつて簡古(かんこ)の功を奏することあり...
永井荷風 「小説作法」
...セレナーデを奏する塀外の騎士(ナイト)達ばかりでなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...古き楽器の夜半に奏するセレネードで...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...大空をどよもして大都会の小夜楽(セレナーデ)を奏するのである...
久生十蘭 「魔都」
...大いに他の実業家を警(いま)しむるの大効を奏するに足るべし...
福沢諭吉 「学問の独立」
...伝の口笛と庄の擬声とで合奏する奇怪な音響は...
牧野信一 「創作生活にて」
...背中から十文字に皮のバンドで吊してから弾奏するといふやうな大変時代おくれのハンド・オルガンである...
牧野信一 「馬車の歌」
...今はその麻痺剤が十分に効を奏することが出来なくなつた...
正岡子規 「病牀六尺」
...この時間が偉効を奏するのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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