...とある家の冠木門を潜ると...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...これからすぐ地中に潜ることにしよう」と総監は決心の色をアリアリと浮かべた...
海野十三 「地中魔」
...縁の下を潜るのにことに適当しております...
中里介山 「大菩薩峠」
...急に縁の下へ潜ることを見合せて...
中里介山 「大菩薩峠」
...それで潜水艦が或る深さ以上潜ると...
中谷宇吉郎 「地球の円い話」
...赤ん坊の頭が潜るほどの穴があいて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ツと闇を潜るやうに逃げて行く後ろから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「敵討に来たんだよ、退(ど)いておくれ、お前さんの禿頭と来た日にゃ、この節出来の、悪い小判の色そっくりだよ」「や、女奴(め)ッ」追いすがる三右衛門を突き飛ばして、驚き騒ぐ朋輩芸者の中を、ツ、ツ、ツ、ツと潜ると、正面鳥居甲斐守の前、三尺とも距(へだ)てぬところへ、片膝を立てて、トンと坐りました...
野村胡堂 「礫心中」
...これを「潜る」という語を聯想して「くぐ」と読んでおりますが...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...思想界の門を潜ることはできないであろう...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...*51精神の透明な世界の門口を潜る前に...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...海に潜る海女にてはなく...
久生十蘭 「玉取物語」
...山の馬繋ぐ後ろを潜るには惜しき我身と思ひけるかな越後関山の関温泉へ行つた時作つたもの...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...蟹の穴に潜るのと同じで...
河本大作 「私が張作霖を殺した」
...帰った人は丁度潜(くぐ)りを潜る所で...
二葉亭四迷 「平凡」
...古いがっしりした都門を潜ると...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...それこそ屠所の羊の思いで翁の門を潜ると...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...一度万世橋と東京駅を連ねる高架線のガードを潜ると...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
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