...心の底の奈辺(どこ)かでは...
石川啄木 「鳥影」
...世界の奈辺(どこ)かにさまよふて居るかも知れぬ...
石川啄木 「漂泊」
...文中おもしろいとかつまらないとかいう語が随所に出てくるはずであるがそれらの語の標準を奈辺においているかは右によつておのずから明らかであろう...
伊丹万作 「雑文的雑文」
...政府の目指すところ奈辺にあるかは...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...真意が奈辺にあったかは私は知らない...
豊島与志雄 「必要以上のもの」
...さてさて奈辺(いづこ)へ持つて行つて晴したらよからうか……...
牧野信一 「青白き公園」
...木の葉のやうに奈辺の空へなりと吹き飛んでしまふ目醒しさを希望してゐたから...
牧野信一 「鬼の門」
...風はあらゆるものを吹きとばして奈辺へ去り奈辺より来るものか...
牧野信一 「「学生警鐘」と風」
...創作上の悩みが奈辺に在るかは計り知らないが...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...奈辺に飛ぶか計り難い――貴兄の尊敬するフアウスタスも云つてゐるぢやありませんか――あんな飲助連中の言葉に乗つたら自業自得の火酒にその身が焼かれるのも忘れるであらう...
牧野信一 「ゾイラス」
...一瞬間のハズミに目醒しい突風に煽(あふ)られて五体諸共奈辺にか飛び去り...
牧野信一 「毒気」
...私には今自分が世界の奈辺(いづこ)に居るのか解らなくなりました...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...果して自分自身を奈辺の山蔭に見出し得るであらうか――自分のことでありながら...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...あはや腕がもぎれて混沌の奈辺へでも吹き飛んだかとおもふと...
牧野信一 「裸虫抄」
...宇宙の意は奈辺(なへん)にあるやを知らないが...
吉川英治 「新書太閤記」
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